というタイトルで書き始めたので、細かいサイドボードの話を書こうと思ったが、サイドに何を何枚取っているかは人によって違うので構成次第でサイドアウトするカードも当然違い、注釈が多くなって正直面倒そうだった。

なのでこのカードが強い弱い、プランはこんな感じ、といったふんわりとしたものに留める。

一応、サイドボーディングの基本として、生物の数はあまりいじるなということは常に意識しておいた方が良い。ストンピィはどこまで行っても生物で殴るデッキなので、生物を引かないことには話が始まらない。1、2体除去されて強化だけが手札に溜まって負けるパターンは避けたい。ただし、除去に極めて乏しい相手にはむしろ最低限のクリーチャーを引いたら残りはベタベタ強化を貼り付けることにリソースを割く方が速度も早くて勝ちやすいことが多いのでこれは適用されない。

ストンピィのメインのリストは最近標準のこれに近いものである前提で進める。
https://www.mtggoldfish.com/deck/1294748#online

http://85160.diarynote.jp/201711072027247872/
ほぼ1年前の記事だがこちらも参照のこと。細かいサイドについては書いていないが、プランについては相手側のリストに変化がないマッチアップならば概ね有効。

氷雪デルバー

https://www.mtggoldfish.com/deck/1311605#online

メインのキーカード:
《リバー・ボア/River Boa》
《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》

《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》
《象の導き/Elephant Guide》

有効なサイド:
《はらわた撃ち/Gut Shot》
《空への斉射/Aerial Volley》
《散弾の射手/Scattershot Archer》

弱いカード:
2枚以上引いた時のスカージ
相手が除去を構えている時の象の導き
後手時の《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》

相手の重要サイド:
《渦巻く砂嵐/Swirling Sandstorm》
《残響する真実/Echoing Truth》、《撤廃/Repeal》等のバウンス

除去耐性持ちのクリーチャーを強化して殴り切るのが理想だが、メインにおいては単純に+3/3強化を2/2に乗せるだけで勝てたりする。焼かれた時に《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》を脇のクリーチャーに乗せるのが一番よくあるパターン。チャンプブロックで誤魔化されてデルバーによる飛行攻撃が間に合ったり、《雪崩し/Skred》をブロックと合わせられて死ぬ等の可能性がありそうな時は強化対象にも気を使う必要あり。

サイド後は《渦巻く砂嵐/Swirling Sandstorm》によるタフネス5までの一掃やバウンスの存在により、ややプラン完遂の難度が上がるものの、目指す所自体は変わらないのでテンポでの圧殺を目指す。

余談ながら、サイド後の《巨森の蔦/Vines of Vastwood》は砂嵐に合わせて+4で(5/5や4/4まで)強化したクリーチャーを生き残らせる使い方をする方がベターだと思っている。ストンピィ側がそれなりに回っている場合、氷雪側は4マナタップアウトで砂嵐を撃たないと負けるボードになることが多いので、持ってたらしょうがないという形になるのが普通。

変則サイド案:
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》を《渦巻く砂嵐/Swirling Sandstorm》の妨害に入れるのはあり?
→後手の時は、初動を挫かれて砂嵐に依らずに相手のコントロールが間に合う可能性があり、そういう時に引いてしまうとただただ弱いので無し。先手の時はやってみてもいいかも。ただし代わりに何を抜くのかが不明。

青単デルバー(Mezzel型-テンポ特化型)

https://www.mtggoldfish.com/deck/1337192#online

メインのキーカード:
《リバー・ボア/River Boa》
《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》

有効なサイド:
《散弾の射手/Scattershot Archer》
《はらわた撃ち/Gut Shot》
《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》

弱いカード:
《象の導き/Elephant Guide》

相手の重要サイド:
《はらわた撃ち/Gut Shot》

とにかくテンポで攻めて来る。自分のライフが先に削りきられてしまう可能性も十分にあるので、こちらも速度が命。最近はゴーレムをサイドに取っていないようなのでアーティファクト破壊はサイドインしなくていい。何を抜くかはまぁ好みだが、タフ1除去が結構多いようなのでシラナよりも《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》が優先的アウト候補かと。《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》は減らしてもいいし減らさなくてもいい、程度。


青単デルバー(ゴーレム型)

https://www.mtggoldfish.com/deck/1323586#online

キーカード:
《リバー・ボア/River Boa》
《怨恨/Rancor》

有効なサイド:
《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》*最重要
《散弾の射手/Scattershot Archer》
《はらわた撃ち/Gut Shot》
《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》

弱いカード:
《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
《象の導き/Elephant Guide》

相手の重要サイド:
《はらわた撃ち/Gut Shot》

高速で殴りきるのがもっとも有効なのは共通だが、この2つは大まかなパーツこそ等しくとも相手側のプランが違う。このタイプとの対戦時、ライフを殆ど減らせていない状態でゴーレムに着地されてしまうと、ただの2/2が無価値になってしまうので敗北が近い。ただし、逆にゴーレムに依存した構造とも言えるので、防御の要のこれを除去してさえしまえば勝利は近い。というわけで《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》の2~3枚サイドインは必須。性質上カウンターに強いこのカードは心強い。長弓を多めに取っている場合は、ゴーレムさえどければ他は長弓で完封できるので勝ち、ということで上機嫌の破壊を4枚入れるのもありかも。

見分け方

主な差異は《目くらまし/Daze》。まぁ後者でもこれを採用するケースはあるので絶対ではないが。占い師4-ゴーレム4で忍者を廃したタイプもあるので、参考リスト2つの違いである《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》の有無はあまり。《蒸気の絡みつき/Vapor Snag》をバウンスに採用している場合、どちらかというとゴーレムタイプより。

ボロス

https://www.mtggoldfish.com/deck/1319793#online

メインのキーカード:
《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》
《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》
《象の導き/Elephant Guide》
《怨恨/Rancor》

《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》で一点突破するのが最強。布告はサイドからも消えて久しいので気にしなくていい。

有効なサイド:
《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》(後述)
《空への斉射/Aerial Volley》
《散弾の射手/Scattershot Archer》

弱いカード:
《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》

相手の重要サイド:
《軍旗の旗手/Standard Bearer》
《クラーク族のシャーマン/Krark-Clan Shaman》
《緑の防御円/Circle of Protection: Green》(一応書いたが最近はかなり稀なので無視推奨)

最近、《怨恨/Rancor》を少し減らしてその代わりに《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》を入れるサイドを試している。

理屈としては、この2枚は
・2/2が相手のメインブロッカーである2/3を突破できるようになる
・ただし相討ちする

という共通点があって役割が似ているので、長弓の方がアド損しづらく、更に旗手への対策となるため。

ただ、引いたゲームでは中々活躍していると思うが、今季のボロスとの最終的なマッチ勝率自体は運にも恵まれず微妙だったので、これが良いサイドだと断言まではしない。射手のサイドインはスカージよりマシ+トークンへの牽制という程度だが、一応2/3突破に役立ってはくれる。より正確に言うと2/3突破を嫌って除去を撃たれるので避雷針になってくれる。

《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》まで入れだすと、正直ストンピィ本来の展開に支障が出始めて結局相手のコントロール確立が間に合ってしまうケースが増えるのではと感じたので入れていない。

バーン

https://www.mtggoldfish.com/deck/1294756#online

メインのキーカード:
強化全般、特に《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》

有効なサイド:
ライフゲイン
相手側の構成によっては《勇壮な対決/Epic Confrontation》*

弱いカード:
スカージ(ただし定着すれば最強。殉教者による全体除去に巻き込まれないので残すのもあり)

相手の重要サイド:
《灰の殉教者/Martyr of Ashes》

最近流行の、《ギトゥの溶岩走り/Ghitu Lavarunner》系の構成の場合、はっきりとストンピィ側が有利に感じる。正直ライフゲインサイド要らないなと思った。まぁそれでも2ターン目《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》だと流石に負けてしまうので、戦闘時、強化を使えば倒せるならば狙った方がいい。

サイド後の、《灰の殉教者/Martyr of Ashes》による全体除去にだけは警戒が必要。ただ、起動した際に必ず陰鬱の条件を達成するので、《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》を合わせて圏外に逃げられれば勝てる。

*最近見なくなった《火付け射手/Firebrand Archer》+《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》の2枚看板タイプの場合は《勇壮な対決/Epic Confrontation》を入れていいと思う。対処しないとライフが溶ける。

*10/3追記
GRN期で妙に数が増えたように感じるのでライフゲインはやはりサイドにあった方がいいかもしれない。


トロン(イゼットロン系)

https://www.mtggoldfish.com/deck/1294757#online

メインのキーカード:
《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》
《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》
《象の導き/Elephant Guide》
《怨恨/Rancor》

ボロスと似たようなもの。《一瞬の平和/Moment’s Peace》はかなり少ないのでメインは運が悪くなければ殴りきれる。

サイドはよく分からない。サンプルリストを見ると、《連合儀仗兵/Coalition Honor Guard》が3枚も取られていて衝撃を受けた。

ちょっと自信ないけど有効かも知れないサイド:
《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》

前者は儀仗兵の突破手段、後者は墓地エンジン妨害手段として。ただし、このデッキの墓地エンジンはあくまでアドバンテージソースに過ぎないので、無視して攻撃のみに特化して殴りきった方がいい可能性がある。

トロン(フォグ系)

https://www.mtggoldfish.com/deck/1308251#online

ストンピィを殺すためのような構造をしているので、相手が快調に回っていると勝てない。

メインのキーカード:
強化全般
《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel》
《スカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulk》

とにかく高速で殴りきれればまぁ一応。

有効なサイド:
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》

このデッキは墓地依存、というか《一瞬の平和/Moment’s Peace》に防御を頼る比重が大きいのでそこを潰せるのは重要。また、軽減や戦闘スキップで攻撃が通らなくはなるものの、除去はされていないので、ある程度序盤に削って長弓でティムという作戦は非常に有効。ただし、勿論相手もそれを分かっているので《古えの遺恨/Ancient Grudge》が入って来る可能性は高く、これらがあるから他がクソだけどキープ!とやると多分勝てない。

スカージと《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》は強化の素体となって攻撃を通す分には有効。ただし前者は《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》でバウンスされて無に帰す恐れがある。かといって後者は純粋な速度的には遅いので、まぁ噛み合うかどうか。

全ての種類のトロンについて言えるが、3Tにトロンを揃えて《予言のプリズム/Prophetic Prism》で色マナもばっちりで~《神秘の指導/Mystical Teachings》で~と引いてくる相手にはだいたい勝てないので、割り切りも大事。逆にそういう展開でなければ、ストンピィをデッキ全体でメタっているフォグ型トロン相手でも勝てたりする。

親和

https://www.mtggoldfish.com/deck/1354050#online

メインのキーカード:
《怨恨/Rancor》
《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》
《象の導き/Elephant Guide》

《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》
《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》

有効なサイド:
《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》

弱い?カード:
《リバー・ボア/River Boa》
《巨森の蔦/Vines of Vastwood》

相手の重要サイド:
《クラーク族のシャーマン/Krark-Clan Shaman》

4/4の壁を怨恨で4/2にした地上で抜けるか、5/5にしたスカルガンで抜けるか、飛行2種を強化して抜けるか、という勝負。前2種のプランはエイトグをただ出されるだけで崩壊するので、コンボも含めてエイトグ次第のマッチと言える。サイド後は土地2枚を割ってイージーウィンの可能性があるが、《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》は結局相手の妨害をするだけのカードで、クリーチャーの代わりにも強化の代わりにもならない上、効果をフルに発揮するためには緑クリーチャーが必要。そのため、代わりに蔦を抜くのが良いと思っている。

ただまぁ、抜いていることがバレると除去のタイミングが変わってくるので、少量残しても良いかも。また、弱いカードに《リバー・ボア/River Boa》を挙げたものの、これは2マナの中で一番微妙という意味合いに過ぎない。展開力をもたらす使者、吠え群れとのコンボがある侵略者、回避のあるシラナとの比較上、2/1再生が一番弱いので。怨恨がついて、なおかつ横にレインジャーがいれば流石に強くはあるので、あくまで他との比較上。最初の狂喜を満たしづらい、後手時のスカルガンと比べれば実は強いかも知れない。

重要サイドなのは間違いないので一応挙げるだけ挙げたが、実際には《クラーク族のシャーマン/Krark-Clan Shaman》はケアする余裕がないことの方が多い。《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》があるなら別だが、そうでないなら無理に意識せずオールインする方が勝率は高いと思う。

少し前に流行した、コンボ的側面に重きをおいて《甲殻の鍛冶工/Carapace Forger》を廃したタイプについて特に強く意識することはない。そもそも見分け方が《テラリオン/Terrarion》を置かれる位しか無いと思うし。壁が減ってやりやすくなったかもね程度の感覚。

呪禁オーラ

https://www.mtggoldfish.com/deck/1354047#online

メインのキーカード:
《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
《巨森の蔦/Vines of Vastwood》
《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》

有効なサイド:
《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》

弱いカード:
《象の導き/Elephant Guide》

少なくともメインにおいてはコンバットトリックで一瞬相手のサイズを上回る、またそれを警戒させることが有効。相手に除去はほぼないので、スカージを強化してクソゲーを目指す。アルマジロでクソゲーされるよりも速度だけならこちらの方が早い。サイド後、旗手で無力化され、かつ相手の《祖先の仮面/Ancestral Mask》のカウント対象になってとにかく弱い《象の導き/Elephant Guide》は最優先で抜く。

旗手対策の《はらわた撃ち/Gut Shot》や《勇壮な対決/Epic Confrontation》を入れるかは好み。筆者は腐りそうなその種のカードは入れずに2/2を大量に横に並べてエンチャント破壊のみで殴り抜ける方が好きだが、《若き狼/Young Wolf》等を入れて、それを強化するプランをG2で取ってきた相手に対しては《はらわた撃ち/Gut Shot》を入れた。サイド後を含めた長期的対戦成績で見るなら明確に有利な相手だと思うが、相手の引きがどの位良いか次第で決まってしまうマッチでもある。一応、相手がオーラを呪禁以外につけようとする場合は蔦でカウンターできることだけは覚えておこう。

ストンピィミラー

メインのキーカード:
《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
強化全般

有効なサイド:
《はらわた撃ち/Gut Shot》
《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》
《散弾の射手/Scattershot Archer》

《勇壮な対決/Epic Confrontation》
《散弾の射手/Scattershot Archer》(相手とスカージの枚数が等しいor少ない場合)

弱いカード:
《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》

圧倒的スカージゲー&先手ゲー。そこのステップをお互いがクリアすれば、一応強化のタイミングや除去の使い方等、プレイを問われるゲーム展開にならないこともない。


エルフ
https://www.mtggoldfish.com/deck/1353874#online

詰みマッチ。2割勝てるかどうかの世界。

メインのキーカード:
《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
スカルガン、《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》
強化全般

有効なサイド:
《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》
《はらわた撃ち/Gut Shot》
《勇壮な対決/Epic Confrontation》

弱いカード:
《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》(特に後手時)
種族:エルフのカード達

《幸運を祈る者/Wellwisher》を除去できない、地上が突破できない等、到る所に即敗北に追い込まれる要素がある。しかも《暴走の先導/Lead the Stampede》で安定して強いエルフを引っ張ってこれるようになった。挙句の果てには、主力になっているのが旧枠時代のエルフ達なので、こちらのエルフにも反応して相手がメリットを得る。かといって全てを抜くことなど到底不可能なのでどうにもならない。

飛行を止める手段はほぼないので、メインではスカージに強化を大量に貼り付けると勝てることがある。なおサイド後は相手に《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》を入れられたりするので、必ずしもスカージ一点に頼るべきではないが、とは言っても他に選択肢がないのでお祈りで強化連打することもしばしば。ならば《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》なら、と考えないでもないものの、これは種族エルフなので減らせるなら減らしたいし、後手2ターン目にこれを出していてもまず間に合わない。

実はサイド後の先手に限れば見られるレベルの勝率(60%程度)はあるが、サイド後の後手は本当に厳しい。また、メインで後手を引くと基本的に間に合わない。ダイスロールに勝って、運良くメインを押し切れて、という所が最低条件。

青黒デルバー

https://www.mtggoldfish.com/deck/1308230#online

メインのキーカード:
《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》
強化全般

有効なサイド:
特になし、《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》は取っていても入れない方がいい気がする。強いて言うなら《空への斉射/Aerial Volley》、極めて妨害されやすい《勇壮な対決/Epic Confrontation》は多分NG

横並びで押し切るか、空から押し切るかを相手の状況に応じて選ぶ。青黒というカラーの常で、相手にはスカージを除去できるカードが非常に少ないので強化の素体としてかなり信頼が置ける。逆に、《リバー・ボア/River Boa》は再生不可がついた《殺し/Snuff Out》が採用されているので、そのままで渡って殴る分には優秀だが素体としては微妙。スカージを殺せる除去である《見栄え損ない/Disfigure》はこれにも有効なのでどちらかで選ぶなら迷わずスカージ。

特にサイド後は布告ケアで強化対象+数枚のクリーチャーを(相手の《目くらまし/Daze》を消費させつつ)展開する必要があるため、《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》を出している暇も起動している暇も正直ない。後引きでも有効な相手にはそれでもサイドインした方がいいが、この相手はそうではないので、入れずにストンピィ本来の展開に注力した方がいいと思う。

青黒コントロール

https://www.mtggoldfish.com/deck/1332787#online

シラナ、が無理ならスカージを強化して、布告避けのお供の数を維持しつつ殴ってれば勝てる。積極的にサイドインしたいカードは特になし。最近《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》入れてるの忘れてた。まぁなくても勝てる。

プレイのポイント:
《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》は無理に+3/3に拘らずに+1/1カウンターを乗せるだけのカードとして使う方が強いことが多い。占い師を倒す、2/2を除去から生存させる等。

後手時のレインジャー+森1キープは極めて高リスク。2マナ目からの動きが余程強力で、レインジャーが残ればor森を引けば勝ち、というのでない限り禁物。そもそもレインジャーがマナ基盤としてカウントできず、キープ基準にできないなら弱いので、レインジャーを射手と入れ替えて-1/-1で壊滅しないようにするという手もある。

黒単コントロール
https://www.mtggoldfish.com/deck/1353845#online

スカージは役割を持てないので全て射手に入れ替えること。他は青黒コンと共通。エンチャントの枚数が人によってかなり違うので、《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》は黒死病を見たら1枚入れてもいいかも?程度。
霊気紛争での発表時に一部ストンピィ愛好家から着目されたこの猫は結局使われないままに2年が経ち、スタンダードからも去ろうとしている。それでは寂しいなぁということで、申し訳程度にコレを入れたデッキで5-0したのを機に、このカードについてぼんやり考えていたものをテキストにしておくことに。

さて、このカードのデザイン上の性能は「まず熊として場に出て、熊の攻撃が通らなくなったら強化に変換できて無駄がない」というものだ。もう少し細かく表現すると以下のようになる。

たかり猫猿のここがGood!

・最低限2/2として出せるので、クリーチャーが尽きる確率を下げられる
・強化対象よりも先に置いておける
・巣の侵略者と同じく、能動的に陰鬱を達成できる
・対応除去でフィズらない

ここがBad!

・強化として使えるのがワンテンポずれるので機能しないことがある
・強化サイズが+2/2が限界なので弱い

http://85160.diarynote.jp/201711072000145336/
《象の導き/Elephant Guide》型ストンピィ②《象の導き/Elephant Guide》である理由
も参照のこと

まぁそういう使い方もできるね程度のおまけ

・横のクリーチャーをワンサイズ底上げしつつ布告の餌になれる
・2体を+1ずつできる

-----------------------------

まぁ、ここまではテキストを読めば分かる話。ただし、「まぁそこまで悪くはないから入りそうではあるけれど実際に他の何かを削って入れるか?」と問われた時Yesと答える人はそう多くはあるまい。僕も長らく入れたいと思いつつ「でも他のカードの方がなぁ……」と悩んでいた。


Q. じゃあ何故使ったの?
A. 今のストンピィの形だと《巨森の蔦/Vines of Vastwood》の4枚目が弱い気がしたので

現在のストンピィの構成では、蔦は1枚は引いてもいいが2枚は引きたくないカードだと考えている。より細かく喋ると、使者の加入によるメインプランの変化、更に象の導きの標準採用により、ストンピィのかつてのクロパ的性質は決定的に薄らいだ。これにより、巨大化系はデッキのプランに合わないカードになってしまっていると考える。デッキに最後に残された巨大化系、それが蔦だ。

このカードは1マナで対象を取る全ての除去を弾けるのみならず、相手の使う強化をカウンターしたり、幽霊のゆらめきを妨害したり、+4/4という大きな修正で最後の押し込みに一役買ったり、と大変器用な性質を持っている。

ただ、相手のブロッカーの突破という用途に使う場合は非常に弱いカードなので、他の強化を引いていない状況でこれのみを2枚3枚引き、かつ2/2が通らなくなるブロッカーを出されると厳しい。なにせ、クリーチャーのマナコスト2マナ位+キッカーでの2マナを自分から払ってようやく突破できて、そして後に残るのが強化されていないただの2/2なのだ。こんな動きが強かろうはずもない。

勿論、怨恨や吠え群れに合わせて撃たれた除去をカモる、そうでなくとも単純に強化後のクリーチャーへの除去を防ぐというのは重要な役割なのだが、それは怨恨や吠え群れを引いている時限定で強いカードだという意味でもある。かつては、他の巨大化系に対応しての除去に更に対応して~という役割があったが、現在そこに収まっているのは象の導きという、蔦を構えつつ唱えるのが現実的ではないカードだ。

というわけで何か別の場に残る強化に差し替える方が良いのではと思ったことがまず一つの理由。もう一つの理由としては、クリーチャーを保護する役割のカードを1枚減らすのだからクリーチャー全滅のリスクが上がるわけで、追加するカードはクリーチャーとしての役割を果たすものにしておきたかった。

そんなわけで今回試したのが《たかり猫猿/Scrounging Bandar》。使用感はまぁ可もなく不可もなく。ラグがあるとは言え、アップキープにマナを使わず強化ができるのは他のカードにはない利点なので、全く採用に値しないというほどでもない。ただまぁ、本人が戦闘するとただの熊なのは否めないので、多い枚数の採用はやはり不要だろう。入っても2枚が上限かなと思う。
9/8追記あり。


東北きりたんの4割勝てるPauper01
http://www.nicovideo.jp/watch/sm33794830


前置き:このコンセプトはとても好きなので、大変面白く見させていただきました。次回も楽しみにしています。

この項はプレイについてのみ。サイドについてはストンピィ熱が上がったらいつか書きます。気づいた点を書いていったら流石にコメントでやると迷惑な分量になったのでブログにしました。

対親和

2T目、使者→スカージと出して余った緑マナで怨恨orイラクサ

僕はイラクサを出してクリーチャーで5点クロックを形成する方が好みです。

単純な話、対応されないなら怨恨は速攻付きパワー2とみなせるので最大値が大きいということと、相手が次のターンにブロッカーを出した上で感電破を構えてこれる可能性が然程高くないこと、地上2/2は相手に4/4を出されるとクロックとして機能しないので、怨恨をどちらかといえばこちらにつけたいこと、以上が理由です。

ブロッカーなし&赤マナ構えなら怨恨をつけずに殴って対応を見た上で攻撃後につけてもいいですし。5点は放置できないので火力を持っていればおそらく使ってきます。ただ、親和戦において怨恨はかなり重要なので、万一にも対象不適正で消されたくないという点を重視するならば実戦のプレイでも悪いというわけではないので、「好み」という表現にしました。

3T、使者に怨恨の是非

装備するためだけに2マナ消費させれば、それはそれでテンポを相手が大損していて、3/1ライフリンクのスカージへの対処が遅れると見込めるので使者に怨恨をつけるべきだと思います。トークンが消えるとラストターンのフルアタックでレインジャーが1点通せますし。

というか、使者に怨恨をつけない場合は4/4に地上をすべて止められるのを許容してしまうわけで、使者、イラクサ、レインジャー×2、この後引くかもしれない地上クリーチャー、これらの全てが死に札になるという意味になります。これは望ましい展開ではありません。それだけの犠牲を払って得たのが、除去1発で崩壊するスカージ単騎路線では割に合わないと思います。スカージの所がシラナならば、メインは無敵と言って良いので、ここに重ねる選択も場合によってはありです。

攻撃後(2:30頃)
パワー3ライフリンクの時点でライフレース上は既に重大な脅威なので早晩除去が飛んできます。蔦があって守れるなら別ですが、そうでないのならば「スカージに除去」という相手の行動の価値を高くしすぎないようにイラクサにつけるほうが良いです。

スカージに2枚貼りすると、相手が実戦のように(蔦を警戒したとか土地を引きたかったとかで)相手ターン中に焼くのでなく、攻撃後にスカージを焼いてきて、それを防げなかった場合に怨恨2枚、4点分を損してしまいますが、イラクサに分散しておけば2点で済みますし。

ラストターンについて
実質的に叱責をケアしつつのシラナ着地に成功したのはいいプレイだなと思いました。アーティファクトの枚数的に次ターンに死ぬことはないですが、シラナが消された上で、エイトグが巨大ブロッカーとして鎮座し、地上ダメージが通らなくなるとここからでも負ける目が全くないというわけではないため、一応先に火力を釣ってシラナを確実に通す実戦のプレイで正しいと思います。

余談ながら数ターン前、土地を置かなかった分のラグがなければこのターン5マナを生成でき、確実にシラナを通せますから、ここの選択が発生するのもその影響と言えます。ただ、相手の最高効率ムーブである、「こちらの攻撃後に怨恨がついたクリーチャーを除去」を選ばせないようにするため、蔦や吠え群れの存在による牽制はかなり重要です。なので、土地を出さずブラフとして構える方が良いこともしばしばあります。相手がどの程度それを感じているかは推し量るしかなく、後に引くかもしれないカードの展開と秤にかけてどちらが良いかは最終的には好みです。

G2初手について
後手な時点で地上の突破は結構怪しいので、1ターン目にイラクサを出せた所でそこまでダメージを稼ぐとは期待できません。

この手札は、使者からシラナを出せてテンポは悪くない、なおかつ吠え群れの陰鬱達成の餌も出せている、ということで勝ちまでの道筋を描けるため、むしろかなり良い部類の初手だと思います。

対青単

先手2T >青単なら飛行生物から展開するのが良さそう?

飛行を出しても安定的に殴れるわけではないのでむしろ逆です。故に単純にクロックの大きさと、後に回した時の妨害のされやすさとが選ぶ基準になります。よって選ぶべきプレイは、怨恨をつけて殴ってのイラクサ2体目。

仮にスカージを出すにせよ、せめてもう片方はイラクサ、もしくは怨恨で殴ったイラクサをアンタップしておくべきです。実戦のプレイだと、3T目に何かしら緑の呪文を攻撃前にプレイしないとイラクサが殴れない=何かプレイしてくる予定があるということが相手に分かるので、そこをスプライトでカモられる危険性があります。

対フェアリー系におけるスカージは対飛行ブロッカーという役割もありますが、1マナでできるCMC2のアクションということで、テンポよくスプライトに引っかかりにくい動きができる点も重要です。

9/8追記:
■スカージと悪党とのコンバット中
コメント欄参照

7:10頃

赤マナを有効活用する手段がないので、使者→イラクサでもイラクサイラクサでも行動回数は同じ。というわけで別の基準で選ぶことになります。次のターンに使者を対抗呪文された所でテンポもカードも1:1なのでさしたる痛手ではありません。

ここで使者に目くらましが刺さった場合は忍者が止まらず敗北へ向けた特急に乗りかねないこと、次ターンにイラクサを出してスプライトにカモられるとこれも負けルートに乗ること、次のターンに何か赤マナを使う手段を引いた場合は使者経由で使えればテンポが良いこと等、イラクサ2体を出す方が明確に勝ります。

7:40頃、忍者へのブロックについて
変異原性の成長で生き残られると面倒なのでダブルブロックするべきです。デメリットはイラクサでなく使者が死ぬという程度で、手札の内容的にほぼ問題にはなりません。

G2の2T
強いアクションかは置いておいて、まぁシラナなのかなと思います。デルバーは一応未変身ですし。そもそもシラナはこのマッチだと強くないので減らせるなら減らした方がいいとは思います。

3T
実際もうクロック負けてるんですよねこの場面。青単視点で考えた時、シラナは既に脅威ではなく、負け筋は
・勇壮な対決でデルバーを落とされる
・射手+レインジャー(or《はらわた撃ち/Gut Shot》)でデルバーを落とされる
・空への斉射でデルバーを落とされる(ただし最近は採用率が低い)

です。デルバーが生きている限り、怨恨がついた上で+3が複数という、カウンターで容易に妨害できる動き位でしかライフレースに負けない。よってシラナは無視して次のアクションにカウンターを当ててくるのが青単視点の正解プレイであるため、このターンのやりとりでは対抗呪文の有無は判別できないです。

その上でこのターンどう動くべきだったかという話になりますが、相手ライフ20対自ライフ12、相手パワー5、こちら4、のライフレースは絶対に勝てないので、射手の1枚目を囮に2枚目を出して、次のターンに都合よくレインジャーやはらわた撃ち、あるいはスカージあたりを引いてデルバーを除去、位が望める最善かなと思います。ただし、これはほぼ負けな状況で、少しでも勝ち目が出る選択はこれかなぁという程度の話です。

G3の3T目、シラナに蔦をキッカーしたところ
まぁしょうがないです。見捨ててリバーボアを出しても嬉しくないですし。

4T目、スカルガン or リバーボア

基本的にスプライトに引っかからないアクションがあるならそちらを優先した方が良いケースが多いです。この局面においては、ライフ16で、パワー3のデルバーだけで殴られるのと、スプライトが追加されてパワー4になるのとでは他に何もなかった時のキルターンが1違うという明確な理由もあります。

第2アクションはスカルガンか、それとも怨恨か?

既に敗勢なので、シラナによる一点突破に望みを賭けるしかなくなっているかと。怨恨で良い気はします。

13:20頃、アップキープに射手を起動した場面

変異原性の成長でスプライトを強化されると、1点多く殴られてしまうので自ターン中に焼く方が良いです。勿論、自ターン中に焼いた場合、射手の起動後に相手がスプライトを単なる飛行1/1として素出ししてきて、殴られて1点追加、という裏目も存在しますが、前ターンに断絶経由での使い回しをしているならば、この時点で追加のスプライトはまず持っていません。可能性として今の1ドローだけなので、ケアする優先順位は変異原性の成長の方が上です。

13:30頃、スカージをプレイした場面

目くらましに引っかかるようになりますが、スカージを巣の侵略者のトークンを経由して出すと、リバーボアが殴れるようになるため、キルターンが1縮まる可能性があり、その場合お祈りする回数が1減ります。

持っていたなら前ターンまでにいくらでも使う機会はあった&デルバーが変身しなかったので、目くらましがあるとして直前の忍者でのドローのみ。0ではないですが、それよりは与えてしまう2回目のチェックの機会で変身する可能性の方がずっと高いので、侵略者を経由した方がいいです。
■ミラーマッチの不毛さ

①、②、③で如何に良いデッキであるかを述べた後でこんなことを書くのもなんだが、《象の導き/Elephant Guide》型がどうというよりも、ストンピィというデッキタイプの今後の展望はそこまで明るくない。

既にストンピィとのミラーマッチの頻度が高く、(リーグでの遭遇率11%)スカージ無しには決定的な有利のつかない引き&先手ゲーであるとなれば、一部のプレイヤーが《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》の採用へと舵を切り始めるのも当然と言える。


ただでさえマリガン判断以後、プレイングで左右される余地が大幅に減って面白みの少なくなった*使者以後のストンピィのミラーマッチで、ストンピィ本来の展開と絶望的に掛け離れたスカージをめぐるゲームをやり始める**ことになると、これはもう不毛という言葉以外では形容できない。

*筆者個人の感想。使者以前のストンピィは半分クロックパーミッションのようなデッキだったので展開がかなりプレイで左右された。特にミラーマッチは互いの手札を読み、数ターン先に削りきるための最適解を探す、戦闘とデッキの理解度を問われる熱いゲームになることが多かった。

**スカージゲー下では、スカージを除去するために《散弾の射手/Scattershot Archer》をサイドインするのが基本のような情勢になっていた。ちなみに現状既にスカージゲーになりつつあるので対空サイドは恐らく射手を採用する方がベター。最低限クリーチャーとして頭数になりつつ、恒久的にスカージを牽制できるのは大きいので。

もしお互いスカージと射手とを大量投入する不毛さの極みにまでストンピィミラーを意識してメタが進むならば、《象の導き/Elephant Guide》型が1枚のカードで勝てる可能性が高い分やや有利かもしれない。ただそういうデッキ状況だと地上を支える戦力の枚数的に《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》をサイドアウトするしかなくなり、《象の導き/Elephant Guide》のエンチャント先に困り、結果として《リバー・ボア/River Boa》を採用する従来型の方が有利な可能性もある。細かい所は実際にやってみないとよく分からないが楽しくなさそうなのでやる予定はない。


■アイコニックマスターズ後に伸びるデッキ達

使者以前よりもゲームスピードが増したためかなり相性が改善したものの、勝率1割の世界から3~4割の世界へ変わった程度で、依然として当たりたくはない相手であるエルフが、11/15に訪れる《暴走の先導/Lead the Stampede》のコモン落ちで強化されて数が増えると、当然ながらストンピィは少し苦しくなってくる。

ただし、エルフの増加に伴い勢力を再び拡大するであろうボロスに有利がつく点は従来型との大きな違いと言えるし、そのままボロスに入るだけかも知れないが、《道の探求者/Seeker of the Way》が採用される白系中速デッキに対しては、ライフゲインに対抗するために《象の導き/Elephant Guide》の類のカードによる継続的ダメージ増加及びブロック性能による自ライフ維持は重要度を増す。

これらのことから、長期的には《象の導き/Elephant Guide》型が主流、他は好みで使われる亜種、という位になって行くだろうと思われる。もしPauper環境のストンピィに興味があってまだ使ったことがない人が居ればアイコニックマスターズ直前である現環境のうちに、要は1週間以内に《象の導き/Elephant Guide》型を試しておくことを勧める。ミラーの不毛さはともかく、まだ旬は過ぎていないはず。

■終わりに

ストンピィを半年以上使っておらず、(対デルバーを除き)「あっ今の負けプレイミスのせいだな」というゲームがちらほら発生した筆者が使ってもリーグで勝率70%を出せるので、デッキパワーは疑いようがない。

あくまで上の予測が当たればという話なので気が早いかも知れないが、Pauper環境に確かな足跡を残したということに祝辞を述べて一連の考察を終えたい。

_DissonancE_さんはおめでとうございます。


https://www.mtggoldfish.com/deck/437806#paper
Pauper League 5-0デッキにおける《象の導き/Elephant Guide》の初出

https://www.mtggoldfish.com/deck/690444#paper
金魚で確認できる、《象の導き/Elephant Guide》4積み構築の初出

https://www.mtggoldfish.com/deck/746232#paper
現在の型が確定したリスト

《象の導き/Elephant Guide》型ストンピィ③何故勢力を伸ばしたのか――メタゲームから
《象の導き/Elephant Guide》型ストンピィ③何故勢力を伸ばしたのか――メタゲームから
*一部追記あり。親和のサイド後についてと、書き忘れていた呪禁について。(11/9)

■ボロスとの相性の大幅な改善

参考リスト:
https://www.mtggoldfish.com/deck/428050#online
https://www.mtggoldfish.com/deck/516724#online

https://www.mtggoldfish.com/archetype/pauper-kuldotha-boros-21706#paper
(リスト単体というよりは右側の結果の量)

《金切るときの声/Battle Screech》と《農民の結集/Rally the Peasants》を採用したアグロカルドーサの登場以前、ストンピィからボロスに対して最も有効な攻撃手段は《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》+《怨恨/Rancor》だった。地上クリーチャーによるブロックを許さず、除去も許さず、飛行ブロッカーは巨大化系で退ける。

《金切るときの声/Battle Screech》の採用以降、《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》は強化呪文を1/1飛行のブロックに対して逐一使うか、《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》を運良く引けるかしないと意味がないカードとなり、使いづらくなった。

しかし、この型のストンピィでは《象の導き/Elephant Guide》を4枚と大量に投入することでシラナの問題点をほぼ解消し、相手に対応を許さない攻撃力で迅速にライフを削りきることが可能になっている。

もし地上クリーチャーにつけた場合でも火力の範囲外に逃げられ、《未達への旅/Journey to Nowhere》でさえなければ対処されたとしても3/3が残ってアド損しないのも大きい。Pauper Challengeでの凄まじい入賞数でも明らかなように勢力を増しているボロス統治者に対し有利が付く点は従来型のストンピィとは一線を画した魅力がある。


■メタゲーム上の立ち位置

「何故象ストンピィが今勢力を拡大したのか」の理由は多分これが全てなので、後は個別のマッチ成績の数字と簡単な相性分析で見て欲しい。実際に対戦しないと気づきにくい点は赤字にしておいた。

ストンピィミラーマッチ(4-6)

・象の導き型完全ミラー
互いにスカージ非採用の場合、当然だが五分。そしてインスタントタイミングの行動が少なく、プレイングで差がつく余地はほぼ無いので純粋に引きゲー&先手ゲーである。このタイプに《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》を(多めに)採用すると、相手のenc/art破壊の対象が増えるデメリットがある。両方入れている相手と当たったら《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》をサイドインしていい。枚数はよく分からない。ダブると恐らく辛いので2枚位が適正か。

・従来型ストンピィ
スカージを採用しているケースが多く、その点で不利。《リバー・ボア/River Boa》はこちらに強化が多く、スカルガンでもシラナでも回避が容易なので然程の脅威にはならない。タフネス強化が多くない分《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》がかなり有効。3枚は悩むが2枚は確実に入れていい。


対ストンピィ全体
《象の導き/Elephant Guide》は単純に巨大なクリーチャーを作り出せて、対処してもストンピィの基本サイズを越える3/3が出るため、有効か有効でないかなら有効なカードだが、先手2T目《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》経由のブン回りの圧倒的テンポの前には無力なので、後手時に覆す程の力は持っていない。自分が先手で3Tに貼り付ければ強いが、結局それは先手ゲーである。よってスカージゲーの次のステップに訪れるのは引きゲー&先手ゲーである。《象の導き/Elephant Guide》の勝敗寄与度は3番手に過ぎず、多分そこまで高いわけではない。

細かくは集計していないのでどちら相手に何戦勝って負けたかは不明だが、対戦成績は4-6。

恥を偲んで白状しておくと、使者以降のストンピィはプレイで差がつかないとか書いている癖に、《勇壮な対決/Epic Confrontation》を《巨森の蔦/Vines of Vastwood》でカウンターする際に「相手のクリーチャーを対象に取らないと+1/2修正だけは有効になる」ことを完全に失念していて、その1点分のダメージにより、「《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》での完全制圧が目前だが、どう調整しても相手のラストドローで+2以上の強化カードを引かれると死ぬ」という局面になってしまい、めでたくその通りに引かれて死んで負けた回はある。この負けは結構落ち込んだ。デルバー戦程の差はつかないのは確かだと思うが油断は禁物。

・親和(9-1)

圧倒的有利。5/5作成によって4/4をビタ止まりさせることが可能で、かつシラナを4/4にして迅速に上から殴れる確率が高まっている。最悪、強化を重ねてデカブツ+《怨恨/Rancor》ビートという選択肢を取ることもできるのも強みと言える。サイド後は使者以後のストンピィの長所である、《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》用のクリーチャーを展開しやすい点で更に有利にと言いたいが、データを良く見るとメインは先手後手問わず4-1、サイド後は先手7-0, 後手5-5だった。使者が初手にないと、デッキ判明後に親和が先手でブン回りを意識してキープした場合やはり間に合いづらいのかも知れない。

・青赤デルバー(7-2)

実はもの凄く有利というわけでもない。《リバー・ボア/River Boa》でのイージーウィンが無い分従来型よりもプレイの質――相手の手札状況を読んで最適ルートを辿れるか――が強く問われる。対戦していて非常に楽しい。

《象の導き/Elephant Guide》型は《散弾の射手/Scattershot Archer》が《空への斉射/Aerial Volley》へと入れ替えられがちな点をついて《フェアリーの悪党/Faerie Miscreant》がサイド後も残っているケースが多いようなので、《散弾の射手/Scattershot Archer》があると戦いやすい。単純に《象の導き/Elephant Guide》の前に除去を釣る意味でも有益。

・ボロス(5-3)

シラナ&+3/3パッケージが完成する確率が高まっており、基本的に有利である。従来型は明確に不利がつくことと比べると非常に相性が改善していると言っていい。《緑の防御円/Circle of Protection: Green》や《虹色の断片/Prismatic Strands》複数枚が無ければ負けることはそう無いだろう。ただしそれなりにドロー力が高く、結構来てしまうので《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》は用意するべき。《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》は疑問。

《軍旗の旗手/Standard Bearer》、《きらめく鷹/Glint Hawk》、《金切るときの声/Battle Screech》の3種類を睨むことが可能な点で、《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》がそれなりに有効だと考えられる。

対空枠のサイドボードは、除去を釣れる《散弾の射手/Scattershot Archer》と、特に《コーの空漁師/Kor Skyfisher》を焼ける《空への斉射/Aerial Volley》とで一長一短だが、地上クリーチャーを強化してもチャンプブロック及び《未達への旅/Journey to Nowhere》に悩まされることを考えると、シラナによる突破に注力するのが恐らく良いため、ボロスを強く意識するならば《空への斉射/Aerial Volley》の方がベターだろう。

・青単デルバー(4-0)

このデッキの特徴であるシラナと象の導きは、対青単では上手くセットで揃ってカウンターを掻い潜れない限り全く有効でないカードなので、従来型より明らかに相性は悪化している。ただしデッキのベースの相性自体は有利なままであるのが結果に幸いしているのかと。プレイを一つでも間違えると負ける可能性は高く、これもプレイしていて楽しい。《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》は極めて有効である。古典的な《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》の2~3枚サイドインは忘れずに。

・青黒アンコウコントロール(7-0)

シラナ&+3/3パッケージが強すぎるので相性はいい。メインは事故以外楽勝、サイド後はプロ緑2/2の存在により地上がビタ止まりする危険性が高くなるのでシラナへの依存度が上がり、こちらから有効なサイドボードは特に無いので多少負ける可能性が出てくるが有利なことは変わらない。

・ウィーゼロックス(5-2)

正直不利だと思うが勝ち越している。メイン先手となった4戦中、4戦全てを取りきれているのが大きいのではないだろうか。《象の導き/Elephant Guide》によるパワー+3はクリーチャーで殴るよりも1ターン早いので、1ターンを争う戦いでは大きな影響力を持つし、《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》を使って《象の導き/Elephant Guide》がついたクリーチャーをアンタップすればブロッカーとしてタフネス7程度なら用意することが可能になり、相手が《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》で削りきるのに必要なストームカウントが1枚増えるのも大きいのかも知れない。

・ディンローヴァトロン(3-4)
・ファミリアコンボ(1-2)
・エルフ(1-2)


ストンピィでは基本的に運良く先手で押しきれない限り勝ち目がない。従来型より少しだけ速度が早く、チャンプブロックされにくい所を強化できるため、理論上多少はマシなのが多少の勝ち星に繋がっていると思われる。マッチアップ全体として勝ち越せるわけはないのである程度は諦めも肝心。

・バーン(1-1)

負けた回は相手先手2T《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》からのパーフェクトハンド+G2でダブマリ&事故。勝った回はこちら先手ブン回り+後手で《灰の殉教者/Martyr of Ashes》でリセットされてから《象の導き/Elephant Guide》で立て直して勝ち。特にプレイに選択肢があったシーンは思いつかないので回った方が勝ち。

・呪禁(4-2)

理屈の上では、メインにおいて強化の量が多いため、「一瞬相手のサイズを上回る瞬間を作れる」可能性が高まっている。これにより従来型より多少分がよくなっていると考えられる。まぁそれでもメインは2-4だが。サイド後は《象の導き/Elephant Guide》はサイドアウトされるため特に従来型との差はない。《リバー・ボア/River Boa》よりはシラナの方が多分強いねという位。
《象の導き/Elephant Guide》型ストンピィ②《象の導き/Elephant Guide》である理由
《象の導き/Elephant Guide》型ストンピィ②《象の導き/Elephant Guide》である理由
■使いやすくなったオーラ

《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》が標準装備されて意識されるようになると何が起こるかというと、コントロール側が使う除去の裏目の発生だ。わかりやすいケースを提示しよう。

ボロス(あなた)対ストンピィで対戦していて、ストンピィ側が2/2を3体並べている。ボロスの手札にもボードにも頼れるブロッカーとなる2/3や2/4が居らず、放置していると早晩ライフが尽きる。幸い手札には火力があるので、これで1体除去しようとあなたは考えた。現在はあなたのターンで、ストンピィは展開のためタップアウトしている。除去に使えるのは1マナのみ。

ここで考えられるプレイは3通り。

1. 《怨恨/Rancor》を待ち、プレイされなかったら戦闘中に焼く
2. 《怨恨/Rancor》を待ち、プレイされなかったら戦闘後に焼く
3. ストンピィのタップアウト中に焼く

1. は言わずもがな巨大化系での盛大な裏目が発生しうるし、吼え群れで結局除去で軽減した分の2点よりも多い3点のダメージを追加される危険がある。

2. はかつて、特に青黒コンにおいて半分定跡であった手法で、巨大化系での本体ダメージまで喰らう最悪ケースは防げる。ただし、そもそも《怨恨/Rancor》を無防備にこちらのマナが空いている時にプレイしてくる可能性は低い*ことを考えると、《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》が増えた現状、「ただ単に2点ダメージを貰う上に、吼え群れのケアも出来ない」という選択になってしまう可能性がある。

所持しているかも分からない怨恨の牽制のためだけに払うには高い代償だ。《怨恨/Rancor》で増えるダメージは2なのだから、0マナ&カード消費無しで《怨恨/Rancor》をプレイさせているようなもの。

こう考えていくと、3. を選ぶ理由がそれなりにある。《怨恨/Rancor》の装着は許してしまうが、そもそも引いていないかも知れないし、手札の(あるなら)2枚目以降の火力やそのうち引くカードで対処すればいいだろう。

以上のように考えて3. を選択した上でターンを返した所、《象の導き/Elephant Guide》が装着されてそのままあなたは負けた。

この例では説明のため単純化したが、《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》の影響によりストンピィが単純に高速化しているため、いくつかのやり取りを経た後これに近い状態になることは割と起こる。

要するに、《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》ケアのために相手がタップアウトないしそれに近い状態でストンピィ側のマナがアクティブになる機会が増えたのだ。①で述べたように、ストンピィは本来的には巨大化系よりも恒久的な強化を使いたいので、着ける隙さえあるならオーラによる恒久的な強化は魅力的だ。

*ストンピィ側としてこの選択(怨恨をプレイせず攻撃)が許されるのも使者の恩恵と言える。必ずしもリスクを背負って《怨恨/Rancor》をつけずとも速度で押し切ってダメージが足りると見込めるケースが増えた。相手はいずれ已む無く除去を消費、あるいはメインフェイズでブロッカーを展開し、出来た隙に、という流れ。


■何故他のオーラではなく《象の導き/Elephant Guide》なのか?

まずは、Pauper環境での火力除去の範囲が理由だ。ボロスや親和の使う《感電破/Galvanic Blast》、赤を含む重コントロールが使う《炎の斬りつけ/Flame Slash》の存在により、タフネス4まではカード1枚で処理される可能性がそれなりに高いが、タフネス5以上を除去できるカードとなるとぐっと選択肢も、採用枚数も減る。布告を除き、入っているデッキでも2枚程度なのが普通。

また、親和が4/4を出してくることは多く、タフネス5のクリーチャーはマッチアップ相性を大きく左右する。

この2つとストンピィの基本サイズが2/2であることを合わせると、恒久的な修正としての+3/3は強いが、+2/2は非常に弱く、リスクを背負ってまで使う価値がない

ここで殆どのカードが採用候補から消え、残るのは《象の導き/Elephant Guide》《腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak》の2枚。修正値こそ同じであり、どちらも強力な効果を持つが、Pauperのストンピィで使う場合はその特性は大きく違う。


《腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak》の最大の特徴は、オーラのエンチャントに対応除去されようが、相討ちになろうが、カウンターされようが、クリーチャーの頭数さえ居れば重大な問題とはならないということだ。場のクリーチャーの数だけ4/4~5/5を生成できる。クリーチャーが死ぬたびにアドバンテージを失いつつも、生物の弾幕の分厚さで敵を圧倒するという戦い方に適している。

《象の導き/Elephant Guide》は装着時に対応されると何一つ残らない悲惨な状況になる。しかしそのタイミングさえ乗り越えてしまえば、残る脅威は追放系除去/バウンスのみだ。横のクリーチャーが次々に殺されていってついに強化したクリーチャーを布告で殺される厳しい展開となってさえ、3/3が出て殴り始める。全体除去、要は《渦巻く砂嵐/Swirling Sandstorm》にもある程度耐性がある点は重要。

筆者の考えとしては、使者以前では《腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak》の方が明らかに強かった。環境にはバウンスをメインの除去とする青単が跋扈していたのでこのカードのカウンターに非常に強い性質が活きたし、巨大化系で自分のクリーチャーを守るのが基本だったことから、一定ターンが過ぎても自軍のコントロールするクリーチャーの頭数は多いままでエンチャント先に困ることはなかった。また、中盤以降突破力に欠け、「もう熊も土地も要らないんだ、強化をくれ!」と祈るケースがそれなりに発生するデッキだったので、何度でも確実に強化をトップデッキさせてくれるこのカードのデッキとの噛み合いは非常に良かった。

使者以後のストンピィは
・自軍のクリーチャーが除去されたら死ぬに任せるのが普通になった
・そのため最終的にクリーチャーが全滅する危険性が増した
・代わりに展開速度がかなり上昇した
・初手付近以外で引いた《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》のマナの使い途に乏しい

という特性を持っている。これらの点と、エンチャントした先が死んでも3/3が出て一応アド損せず、かつ攻め手が続くという《象の導き/Elephant Guide》の特徴は綺麗に合致し、デッキパワーを高いものへと押し上げている。
《象の導き/Elephant Guide》型ストンピィ①そもそも何故オーラ?
《象の導き/Elephant Guide》型ストンピィ①そもそも何故オーラ?
《象の導き/Elephant Guide》型ストンピィ①そもそも何故オーラ?
一連の記事では、2017年11月初頭現在、何故《象の導き/Elephant Guide》を4枚積みしたストンピィが勢力を拡大しているのかについて述べる。

何項目かに分かれるので先に全体を三行で要約しておくと、

・ストンピィというデッキタイプの特性上、オーラでの恒久的強化が強いのは当然
・高いリスクを伴うので使いづらかったが、ストンピィの高速化の影響でかなり改善された
・現状のメタゲームにがっちりと嵌った上で地力が高いデッキなので勢力を伸ばした

となる。

この①では前史を整理する。

■継続的打撃力という観点

緑の速攻デッキであるストンピィと、赤の速攻デッキであるバーンとを分かつ最大の要素は、ライフゲインへの耐性だ。クリーチャーは火力と違い、毎ターン継続的にダメージを生み出すことに手札消費を要求しない。ライフを回復されても苦しくはなるが詰みはしない。

MTGの全時代を通しての緑の最強コモンと言って過言でない《怨恨/Rancor》が強い最大の理由は、1マナにして毎ターン2ダメージを追加する、しかも即効性がある砲台という圧倒的なダメージ効率の良さにある。これがいかに強いかはバーンが使う《貫かれた心臓の呪い/Curse of the Pierced Heart》が2マナで毎ターン1点であるのと比べれば一目瞭然。勿論、その代償として幾つかのデメリットがあるのだが。

■《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》以前における《巨大化/Giant Growth》系の役割

ストンピィのこの性質と本来対極的なのが《巨大化/Giant Growth》系*呪文だ。本体火力として使うと当然手札からなくなり、ハンドアドバンテージを失う。また、ストンピィは基本的に常に攻撃側に回っているデッキであるため、相手のクリーチャーにブロックされる機会が多い。そこで疑似除去として巨大化系を使うケースがしばしば発生するが、この使い方は

・対応除去されて目も当てられないことになるリスクがある
・無事に通った場合でも、純粋な除去呪文と違いクリーチャーの攻撃分のダメージを吸われてしまっているためリターンが微妙

という二点の都合でほんっっっっっとうに弱いので可能な限り避けたいものだった。したがって、巨大化系は攻撃時に使う呪文ではなく、もっぱら相手の除去へのカウンターとして使われるのが主だった。

*この記事で言う巨大化系とは、ターンエンド時に消滅する修正や能力を与えるカード群を指す。要するに《巨森の蔦/Vines of Vastwood》は含むが《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》は含まない。

■攻撃力の不足

《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》以前のストンピィは、デッキ中20枚がマナ関連(土地+レインジャー)、8枚は最低入る巨大化系は基本的に防御用、残りは22枚程の2/2前後の攻撃用クリーチャー、4枚の怨恨、4枚フリースロット。こういうスロットの割り方をしていた。

この数字を見ると、攻撃力が実は不足気味ということが分かる。《怨恨/Rancor》を引けなかった時の突破力の不足は明らかだった。このため、使者以前のストンピィはタフネス3以上のブロッカー、特に2/3以上で2/2が討ち取られてしまうブロッカーの突破に難渋していた。

ストンピィ側から見て手強いクリーチャーの具体例は、《尖塔のゴーレム/Spire Golem》、《コーの空漁師/Kor Skyfisher》、《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》、親和の4/4クリーチャー群+エイトグなどなど。星になって消え去った《流浪のドレイク/Peregrine Drake》の強い要素として、昔のクリーチャーの癖に何故かタフ3あった点は決して小さくなかった。


■恒久的修正を求めて――《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》

この攻撃力不足を補うために強化が必要で、しかし巨大化系は攻撃に使うと弱い。であれば場に残る強化だ。その点、上手く嵌まれば圧倒的マナ効率を誇る《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》は期待株だった。

このカードは使者以前から一部の人はメイン4枚当然でしょという顔でプレイしていたが、本格的に標準装備となったのは使者以後だ。

詳しくはこの記事を。


【Pauper】MM3後の緑単ストンピィの変化について
http://suzukuma1954.diarynote.jp/201704170108362690/


補足すると、このカードがもたらす恒久的+3/+3修正は単なる2/2に使ってさえアンコウ相当のフィニッシャーとなり、ストンピィが有する回避(&除去耐性)持ちに使えば必勝と言っていいものだった。

では何故使者以前ではせいぜい添え物程度の枚数(1~2枚)しか使われていないリストが多かったのかというと、このカードが有効に機能するためには、《巣の侵略者/Nest Invader》のトークンを除き、

・相手が除去を打ちたいレベル(最低2/2)のクリーチャーが出る
・更にそれが死んだ場合でも殴り役になれるクリーチャーが横にいる
・自分が1マナ構えている
・対応除去あるいはカウンターをされない

の全てを満たす必要がある。見て分かるがハードルとして相当高い。最初の項はブロッカーとの相討ちでもいいが、その場合最後の項を満たすのがやや難しい。

《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》のマナ加速つき2/2という性能はこの条件成立を大きく楽にしてくれたため、効果の大きな《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》は標準装備として受け入れられたと言える。
【Pauper】緑単の話をしよう
http://suzukuma1954.diarynote.jp/201703100103116152/


《炎樹族の使者》と矛槍を両方ともストンピィに入れると、デッキ全体としては「ロングゲーム向けの構成のストンピィ」になりつつもブン回りパターンが強化されることで、初手にショートゲーム向けのカードが集まった時の勝率が高まる

というイメージ。

「多分こういうのが強いだろ」という形を作って一人回ししたら、マナフラッドするか1マナストップ+使者になるか、みたいな感じだったので、今日は流れ(笑)が悪いという言い訳をしつつ考えるのをやめた。


それはさておき、実体験として矛槍を多めに投入するとどういう変化が生まれるかというと、「怨恨か矛槍がどちらか1枚は引けている」という期待をして良くなる。つまりデッキの軸が2/2ではなく4/2になる。

これにより、
・対デルバー相性が更に良くなる
・ストンピィ(矛槍低枚数型)に対する勝率が多分上がる
・クリーチャーさえ尽きなければ対除去コンで安定した戦いが出来る

というメリットが期待できる。

また、代償はこんな感じ。

・その分巨大化系が減るのでクリーチャーの維持がしづらくなり、除去コン相手に早期に押し切りづらくなる(そして引きが悪くマナフラッドすると負ける)
・赤単ビートダウンとの体感相性が、「だいたい楽勝、カモ」→「有利だが時々負けうる」に変わる。炎樹族で強化される相手であることを考えると要考慮。

サンプルとして過去実際に使った矛槍4枚のリストと、同時期の勝率を以下に。
一応細部がちまちま変わっている。

https://www.mtggoldfish.com/deck/418578#online
https://www.mtggoldfish.com/deck/420054#online
https://www.mtggoldfish.com/deck/421894#online
https://www.mtggoldfish.com/deck/427025#online

EMA前夜、つまりドレイク前夜のこの時期のメタ上位勢力はデルバー、ストンピィ、除去コンみたいな感じで構成されていた。(ボロスキティや黒コンは除去コンだという認識)

昨年6月
http://diarynote.jp/data/blogs/l/20160611/85160_201606111404568833_1.jpg

昨年4~5月
http://diarynote.jp/data/blogs/l/20160605/85160_201606051544574780_1.jpg

4~5月と6月でデッキの基本構造は多分あまり変えていない。

勝率の差は多分乗り手の習熟度の問題。対デルバーが減って、メタゲーム上最高のポジションからはむしろ外れつつあったように見えるため、メタ面の影響は微妙。
コントロール同士のミラーを制するべく、相手より少しだけ遅い構成を目指して環境が低速化スパイラルに嵌っているので、それらをまとめてカモれるストンピィが非常に強い。

水曜日からの1日1回ずつのチャレンジで、
結果が5-0→5-0→4-1(エルフ)→4-1→5-0なので満足と言っていいだろう。
あとTaZiさんのぶんもか。

ただまぁ、2回目の4-1はストンピィミラーで土地祭りで負けた後、

エルフ相手に
こちらの10点満点中8点位の引き+相手の重大なプレイミスで1ゲーム、
こちらの10点満点中10点の引きで1ゲーム、
を取っての結果なので、メタ的には3.5-1.5位で換算するべきかと思われる。

構築としては、

対青+α系コントロールでの巨大化系はなんといっても変異原性の成長、
青赤には吠え群れで火力の射程外に逃げるのが極めて有効、
タップインが多くてトロくさいのでとにかく最序盤にダメージを積み重ねるのが大事、

という基礎を考えていくと結局夏の構成
https://www.mtggoldfish.com/deck/459117#online
に、青赤フェアリーを意識してシラナを全てリバー・ボアに差し替えたものになった。
https://www.mtggoldfish.com/deck/542622#online

当時シラナを使っていたのは青赤ドレイク相手にはシラナをひたすら強化していく呪禁オーラ的戦略が有効だと考えていたことによる。正しかったかはよく分からない。

マナ喰いのジャガーとリバーボアの相性は案外悪くない。リバー・ボアは別に無敵なわけでは全くないし、例え火力であっても除去を連発されると死んでしまうので、除去を釣っておく(ついでにマナが寝るからカウンターされづらくなる)のが重要で、そのためには除去対象になる頭数が多いに越したことはないので。

リバー・ボアのいい所

・アンブロッカブル>>>飛行(実質)、「5マナで熟考漂い」というアクションを咎めることができる差がある

・強化しなくてもアンブロッカブル2点は優秀な戦力なので、ダブっても吐かない

ダメな所
・マナを浮かせ続けるのはやはりきつい

・相手の飛行VS強化済みリバー・ボアみたいなダメージレースになった時、火力で1ターンフォグを食らうことがある

・初動がこれになる初手は他が良くてもかなりキープを躊躇う

実質3マナみたいなカードを4枚入れていいのか?という疑問もあるが、少なくとも現状のメタにおいては他の2マナカードよりもリバー・ボア(再生マナ構えず)の方が強いので許容範囲と考えている。

追記:サイドの思念の必要性はなんとも言い難い(あってもいいかな位)ので、対黒系でのレインジャー1枚分の交換先として用意している猪と合わせて、対バーン枠4枚に差し替わった。
《変異原性の成長/Mutagenic Growth》版のリスト
https://www.mtggoldfish.com/deck/429760#online


で2回出て合計10-0。勿論当たり運とかメタ的に追い風が吹いているとかも
大きいのだが、折角なので主張をする。

今回は《変異原性の成長/Mutagenic Growth》について。

《巨大化/Giant Growth》を外して、代替として《変異原性の成長/Mutagenic Growth》を採用する場合、攻撃に回った時の打撃力の低さは気になるところだ。

地上の4/4、飛行の3/2のどちらも突破できないし、2/2と2/2が相討ちする所を0マナで救う動きは、ブロック時なら悪くないが攻撃時にやると甚だ弱い。

https://www.mtggoldfish.com/deck/429760#online
SOI期のこのリストでの4枚採用理由は、

黒コンにサイド後今ひとつ勝てない
→2/2によるブロックで足止めされるのがよくある負けパターン
→《ガラクの仲間/Garruk’s Companion》の3/2トランプルで踏み潰すことで対処、除去に弱い点をこのカードで補う
というものだった。

よくある負けパターンその2、全体除去で一掃される、の回避が劇的にしやすくなる点も考慮。


《巨大化/Giant Growth》を外すことで、不安定な《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》も同時に外れ、代替となるカードが必要になった。

これと組み合わせる候補に要求される条件は、

・ジャイグロに頼らずとも本体のマナレシオが高いこと
・タフネスが2あること(1ならスカージ使ってる方がマシ。《ジャングル・ライオン/Jungle Lion》に1マナとカード1枚を払う価値はない

という二点を満たすカードである。前回はトランプルが欲しかったので《ガラクの仲間/Garruk’s Companion》になったが、今回はドレイクに最序盤の圧力をかける上で軽さが必要となるため、《飛びかかるジャガー/Pouncing Jaguar》を採用することになった。

肝心の使用感だが、これが意外な程素晴らしい。前々から、ゴブリンと比較して1マナ2/2の数が少なくて純粋な圧力に乏しい点は気になっていたのだが、その点を補ってくれるピースの代償としてエコーコストの支払いは許容範囲であることが分かった。

エコーを支払った直後に焼かれると目も当てられないテンポ損になるため、《飛びかかるジャガー/Pouncing Jaguar》を使うためには絶対に《変異原性の成長/Mutagenic Growth》が必要、逆に前述の通り《変異原性の成長/Mutagenic Growth》を使うためには良マナレシオのクリーチャーが欲しい、と相互で相性を補完しあっている。

逆に、《巨大化/Giant Growth》には、「1マナ構えてまで守るのだから、守る対象に相応の『守れば勝てる』という価値が欲しい」という要素がある。

こうして考えを進めてゆくと、

《巨大化/Giant Growth》+《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》パッケージと、
《変異原性の成長/Mutagenic Growth》+《飛びかかるジャガー/Pouncing Jaguar》パッケージとは、
メタに合わせて強化スペルを入れ替える際のセット扱いしてもいいかもしれない。

追記:3回目で3-2になった。ソウルシスターズに負けるのはどうでもいいのだが、バーンに2回当たって1つ勝って1つ負けたのは痛い。

バーン相手には《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》+巨大化パッケージの方が(これがバーンに有効に働くと仮定した上では)強いから、馬鹿じゃないのかって位増えたバーンをより一層メタるならこちらでもいいかもしれないかな?
前回、つまり
敢えて言おう、《巨大化/Giant Growth》であると!
http://85160.diarynote.jp/201608102058501191/

で書き忘れたこととして、多分今後それなりに重要になる要素がある。

《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》という、Lifelink持ちのくせにバーン相手にサイドアウトされるアクの強いカードをバーン相手にも使えるようになるのだ。これで実質的にサイドカードが増加する。

まぁ、殴る前に本体を焼き切られると何がしたいのかわからず、最低でも火力2枚-スカージ+巨大化or蔦の交換で、カード2枚で差し引き4ライフを買う形にはしないと意味が無いので、出すタイミングはかなりシビアになるが、実際この動きのおかげで拾えたゲームもあるため割と現実的なプランだと考える。

本体が即死する危険性がバーンより薄い上に除去がそもそもそこまで多くないゴブリンやRDWとのマッチではより活躍が見込めるだろう。最近少ない《死の火花/Death Spark》を見たら諦めて。



ただし、《巨大化/Giant Growth》というカード自体のデメリットとして、防御的に使うのが強いカードだが、ストンピィにとって構える1マナは重い、という根本的な問題がある。この問題はどう頑張っても解決できないので、ドレイクがもし《炎の斬りつけ/Flame Slash》を減らす方向に進むならば、《巨大化/Giant Growth》もまた何らかの変更を余儀なくされる。
ふっとやる気になってプレイしたら当たり運がよくて、というか致命的なデッキに当たらなかったのでストンピィで5-0できて気分が有頂天。やはり他のデッキの時とは嬉しさが違う。

平日だから掲載から弾かれることはないと思いたいが、載らなかったとしてもとりあえず主張をしたいので記事を書く。

さて、日記の題が主張の内容なわけだが、《地うねり/Groundswell》を強いと思ったことが殆どない。そもそもたいして使ったことがないからということもあるが、結局の所このカードの+4/4修正によって可能になることは、

①本体に叩きこむ時に1点多い(特に2枚重ねて使う時には影響大)
②自ターン中にタフ1クリーチャーに飛んできた《感電破/Galvanic Blast》を躱せることがある
③2/2がアンコウにブロックされた時に一方的に倒せる
④スカルガンがアンコウにブロックされなくなる

の以上4つだ。

これらについての反論は、

①’そもそも本体火力としてジャイグロ系を使うケースは少ない上に、フィニッシュターンに都合よく土地を出せる保証はない、なおかつその1点の差で倒せるかどうかが分かれるようなケースは更に少ない。

②’そもそも自ターン中にタフ1クリーチャーに《感電破/Galvanic Blast》を打たれ、尚且つそれを守りたいというケースは、《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》に《怨恨/Rancor》をつける瞬間位だと思うが、これが重要視するほど頻繁に起こるかというと全くもってそんなことはない。

③’カウンターされても除去があってもダメなこの動きをしていい場面は限られるが、さらにそこに都合よく土地を出せるって制約まで付けてしまうのはどうなの?

④’この動きをするのは事実上①と同じ局面なのでそれへの評価に準ずる。ライフがそのターンで削れるのでなければブロックさせてから使ってアンコウを倒す方がいいし。


というわけでこの枠を《巨大化/Giant Growth》にすべきだと思う。この変更が有効な場面としては以下4つ。



⑤《炎の斬りつけ/Flame Slash》を2/2が躱せる
⑥《感電破/Galvanic Blast》を2/2が安定して躱せる
⑦4/4を条件なく一方的に倒せ、アンコウとも相討ちできる
⑧飛行ブロッカーとして邪魔なデルバーをタフ1が一方的に倒せる

それぞれ、細かい理由はこんな感じ。

⑤’トップメタである青赤ドレイクに対して極めて有効、ドレイクを相手する時は5マナ揃う前に殴り倒すことが大事なので、クリーチャーの維持の意味は非常に大きい。

⑥’やたら条件つきで1/1が「躱せることもある」ことよりよっぽどか親和に対して有効。親和戦でもいかに素早くクリーチャーで圧力をかけるかで勝負が分かれるので。

⑦’相手だって《地うねり/Groundswell》の存在は意識しているわけで、「土地を出していないなら、警戒するのは《巨森の蔦/Vines of Vastwood》だけ。それを消費させられならブロックしてもいいか」という思考に対して刺さることがある。

⑧’《怨恨/Rancor》付き《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》がデルバー相手にモジモジするのは割とあるので、それを減らせるのは結構大きい。

デッキの残りの部分は、SOI期に掲載された時に「意思があっていいリストだな」と思った、
https://www.mtggoldfish.com/deck/425652#online
このリストをベースにした。

余談:今5-0した時くれる2パックは、SOIとEMNが1パックずつらしい。多分パックをくれるのはドラフトで使いなさいって趣旨なんだね。
トップが入れ替わって数日経っているので今更だが。

という所で、ストンピィ対青単デルバーについて少し考える。

基本的にはストンピィ側がどんな構成だろうと既存のデルバーにはだいたい有利が付く、ということでいいが、懸念材料はある。

Daze4積み型のデルバーには、メインで本当に相性がいいのか怪しいからだ。

ストンピィ側の基本マナ域が1マナなのに対し、デルバー側は2マナ。
また、ストンピィはそのほとんどが能動的なスペルであるのに対し、
デルバー側は受動的。なおかつ、インスタントのドローがないので、
カウンターを構えて何も相手がしなかった時のマナの有効な用途がない。

以上がストンピィがデルバーに有利が付く根本的な理由だ。

使おうと思えばマナを最大限使い切れるし、相手のマナを腐らせるために1ターン動きを止めて、翌ターンに全力展開、としてもストンピィ側はそう困らない。

つまりマナ効率がいいから有利。

《目くらまし/Daze》の大量投入はこの部分を根幹から否定できる。

しかし、ストンピィが常に1マナ浮かせてプレイすることでこの部分を捨ててしまうと、ゲームに存在する時間制限、すなわち変身後のデルバーによる妨害不能の高クロック、軽いマナで登場する2/4ブロッカー(その癖ラストの攻撃では2点持っていく)といった要素により、マナ効率がどうとか言っている場合ではなくなってしまう。

そもそもストンピィのマナ基盤では1マナ浮かせるのが無理なことも多い。

更に、今までクリーチャーを根本的に潰せる要素が8枚(不確実1種)しかなく、全てカウンターされきることはまずなかったが、カウンター12枚になると引きとサイド次第では完封されかねなくてしんどい。




Dazeは再録でもっと安くなるものかと思っていたら6tixを底にして再び値上がりを始めたので、少なくとも実際のエターナルマスターズの発売と、ドラフト等で大量にカードが市場に供給されるまではリストの大幅な変動はなさそうだが、その後はどうなることやら。
mw

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