《火+氷/Fire+Ice》は氷雪デルバーに入るか
2018年11月22日 Pauper コメント (2)少なくとも自分は使おうとは思わない。以下がその理由だ。
①Iceが弱い
①-A:相手のクリーチャーをタップ
氷雪デルバーはPauper最強の単体除去である《雪崩し/Skred》をフルに使えるという点を強みとするデッキであり、このカードで焼けないカードは
・早期のタフ4オーバー
・呪禁
・プロ赤
・《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》
に限られる。見てわかるがあまり出てくるものではない。これらが少ないからこそ氷雪は強い。そして呪禁もプロ赤も結局Iceではどうにもならないことに変わりはなく、早期のファッティをタップで1ターン誤魔化してもすぐに限界が来る。
理想で言うならばタップで押し留めている間に飛行で殴りきってしまうのがいいが、つまりそれはクリーチャー部分には手を付けないという制約を課しつつこのカードを採用するという意味になる。この点については《火/Fire》について述べる②で説明する。
①-B:相手の土地をタップ
氷雪のマナ基盤で、「4マナ構えて相手ターンを迎えたがカウンターが1枚しかないので相手の土地を1枚タップして行動回数を減らしてなんとかする」なんてことがあるだろうか?お互いマナが余り気味になった終盤にしか4マナ構えて~という状況にはならないので、その1マナが響くシナリオは非現実的。
②Fireが弱い
既存の除去2種の枠に入れる場合、環境最高峰の1マナ除去を2種類使えるのが強みのデッキの除去を《双雷弾/Twin Bolt》に入れ替えてどうする?という問題が発生する。
仮に除去を減らさずにこれを採用する場合、前述したIceのタップモードとの兼ね合いを考えるとクリーチャーは減らせない、1マナドロー枠は半分マナベースのようなものなのでここを大幅にいじるのは難しい、となるとカウンターしか減らしていい場所が無い。
しかし、カウンターはそもそもIceでタップにより処理する他ないようなファッティが誕生してしまうのを阻止するのが重要な役割の一つである。かかるマナが同じで、より汎用性が高い《対抗呪文/Counterspell》を犠牲にしてまで振り分け火力を採用したいだろうか。
①、②から、氷雪ではどちらのモードも弱いので入らない。
------------------------------------------------------------------
これだけでは内容が薄いので、ならばどんなデッキなら入るのかと考えてみよう。ざっくり2種類の候補が挙げられる。
・元々振り分け火力が入っているデッキ
・氷を強く使えるデッキ
前者は
https://www.mtggoldfish.com/deck/1466880#online
や
https://www.mtggoldfish.com/deck/551549#online
のような青赤コントロール。ただしこれらで使っても《氷/Ice》が弱いので、入っても1枚程度だろう。t黒してチェイナーの布告をを入れる場合のみ、火の割り振りと氷での時間稼ぎの両面に旨味が出るので複数枚使われるかもしれない。
後者はどんなデッキなのかと考えると、相手エンド時に土地を寝かせて隙を強引に作り、返しのターンにゲームを決定づけるビッグアクションを行うことができるデッキがイメージできる。これに該当しうるデッキはトロン(青赤ベース)とウィーゼロックスだ。
ウィーゼロックスについては、今度は火の側があまり強くない気がする上に重たいのでこれも入っても1枚だろうが、トロンはゲームが長引けばほぼ間違いなく勝者になれるデッキであることも考えると、2ターン目に適当に相手の土地をタップしてドローを進めるだけですら強い可能性がある。
したがって、1枚と言わず2枚3枚入って来ても全くおかしくはないと思う。この点をより推し進めて考えるならば、真に福音を得たのは青赤ベースではないトロンかもしれないが、トロンは専門ではなく、具体的にデッキリストにすることができないのでこの辺で。
①Iceが弱い
①-A:相手のクリーチャーをタップ
氷雪デルバーはPauper最強の単体除去である《雪崩し/Skred》をフルに使えるという点を強みとするデッキであり、このカードで焼けないカードは
・早期のタフ4オーバー
・呪禁
・プロ赤
・《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》
に限られる。見てわかるがあまり出てくるものではない。これらが少ないからこそ氷雪は強い。そして呪禁もプロ赤も結局Iceではどうにもならないことに変わりはなく、早期のファッティをタップで1ターン誤魔化してもすぐに限界が来る。
理想で言うならばタップで押し留めている間に飛行で殴りきってしまうのがいいが、つまりそれはクリーチャー部分には手を付けないという制約を課しつつこのカードを採用するという意味になる。この点については《火/Fire》について述べる②で説明する。
①-B:相手の土地をタップ
氷雪のマナ基盤で、「4マナ構えて相手ターンを迎えたがカウンターが1枚しかないので相手の土地を1枚タップして行動回数を減らしてなんとかする」なんてことがあるだろうか?お互いマナが余り気味になった終盤にしか4マナ構えて~という状況にはならないので、その1マナが響くシナリオは非現実的。
②Fireが弱い
既存の除去2種の枠に入れる場合、環境最高峰の1マナ除去を2種類使えるのが強みのデッキの除去を《双雷弾/Twin Bolt》に入れ替えてどうする?という問題が発生する。
仮に除去を減らさずにこれを採用する場合、前述したIceのタップモードとの兼ね合いを考えるとクリーチャーは減らせない、1マナドロー枠は半分マナベースのようなものなのでここを大幅にいじるのは難しい、となるとカウンターしか減らしていい場所が無い。
しかし、カウンターはそもそもIceでタップにより処理する他ないようなファッティが誕生してしまうのを阻止するのが重要な役割の一つである。かかるマナが同じで、より汎用性が高い《対抗呪文/Counterspell》を犠牲にしてまで振り分け火力を採用したいだろうか。
①、②から、氷雪ではどちらのモードも弱いので入らない。
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これだけでは内容が薄いので、ならばどんなデッキなら入るのかと考えてみよう。ざっくり2種類の候補が挙げられる。
・元々振り分け火力が入っているデッキ
・氷を強く使えるデッキ
前者は
https://www.mtggoldfish.com/deck/1466880#online
や
https://www.mtggoldfish.com/deck/551549#online
のような青赤コントロール。ただしこれらで使っても《氷/Ice》が弱いので、入っても1枚程度だろう。t黒してチェイナーの布告をを入れる場合のみ、火の割り振りと氷での時間稼ぎの両面に旨味が出るので複数枚使われるかもしれない。
後者はどんなデッキなのかと考えると、相手エンド時に土地を寝かせて隙を強引に作り、返しのターンにゲームを決定づけるビッグアクションを行うことができるデッキがイメージできる。これに該当しうるデッキはトロン(青赤ベース)とウィーゼロックスだ。
ウィーゼロックスについては、今度は火の側があまり強くない気がする上に重たいのでこれも入っても1枚だろうが、トロンはゲームが長引けばほぼ間違いなく勝者になれるデッキであることも考えると、2ターン目に適当に相手の土地をタップしてドローを進めるだけですら強い可能性がある。
したがって、1枚と言わず2枚3枚入って来ても全くおかしくはないと思う。この点をより推し進めて考えるならば、真に福音を得たのは青赤ベースではないトロンかもしれないが、トロンは専門ではなく、具体的にデッキリストにすることができないのでこの辺で。
■前置き
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-online/2019-magic-online-championship-2018-11-12
において来年度のMOについて様々な情報が発表されました。英語を読むのが面倒な方は日本語にざっくりと訳して下さった方が居られるのでこちらをどうぞ。
https://twitter.com/ziguyan/status/1062043533538865155
さて、このエントリーのタイトルについてですが、端的に言って、人が減りこそすれ増えることは見込めないと思うのが理由です。Pauperというフォーマットの将来的な存続にも関わりかねない重大な岐路に見えるので、Wotcへと意見投書をしました。これを読んだ皆さんも、もし同意していただけるようであればお力添えをお願いします。
言ってもどうせ聞いてくれないだろうとも思います。しかし、言わなければ可能性0、言えば0ではないかも知れません。一度実行されてしまってからでは、完全に失敗だったことが明らかになってからしか修正されないのです。
https://mtgo-support.wizards.com/hc/en-us/requests/new
とりあえず私はここからFeedbackという形で送りましたが、もっと良い陳情先をご存知の方は是非教えて下さい。それでは本題へ。
■Pauperリーグの人数
11/13時点での各リーグの参加者の人数が添付した画像の1枚目ですが、PauperのFriendly League(以下フレリ)はおよそ500人。到底健全にフレリとCompetitive League(以下コンペ)が併存できるプレイ人口だとは言えません。コンペのプレイ人口700人程と併存していながら1000人以上ものフレリのプレイ人口を抱えるスタンダードやモダンとは全く話が違うのです。そして今回の発表によれば、併存が無理そうな場合はフレリを消滅させるとのことです。ではこの変更によって何が起こるか、直近の例を見てみましょう。
■1VS1 Commanderの短い生涯
比較的最近公式に実装された1vs1 Commander というフォーマットの話をします。2017年5月にこれのフレリが開始した際には、このフォーマット以外では本当に全く使い道が無い、しかしここでだけは青いデッキの必須カードになった《神秘の合流点/Mystic Confluence》というカードが、5ヶ月もの期間50tixを越える程の高額カードになっています。いかに供給が絞られているカードだとはいえ、ルールがハイランダーですから1人1枚しか使いません。多少の投機の対象になったであろう分を考慮したとしても驚異的な数字です。当時のこのフォーマットの人気を表していると言っていいでしょう。私もこの当時少しプレイしてみたことがありますが、マッチング速度は快適と言っていいものでした。
しかし、何やらわかるようなわからないような理屈により、9月にこのリーグがコンペに変更されます。詳細は以下リンク先2つを参照して下さい。
https://mosouba.com/1370
http://wizardsmtgo.tumblr.com/post/165228640819/commander-1v1-league-change
要するに、「1VS1 Commanderのリーグに居るのは元々遊んでいたカジュアル層ではなく、他のリーグにも精力的に参加しているプレイヤーだったので、その人達向けにコンペに変更します」とのことです。その結果何が起こったかというと、プレイ人口の激減です。添付した画像の2枚目を御覧ください。これはGoatbotsにおけるMystic Confluenceの価格グラフですが、2017年の5月に起こった暴騰に続く高値だった期間がフレリの実装期間中で、そして暴落はコンペへの移行が行われた9/20とほぼ同時と言って良いタイミングです。一度10tix付近まで暴落した後、一瞬30tixまで値段を戻した上でまた一気に下落しているため、この時点ではまだこのフォーマットにおけるカードとしての価値は高かったと見ていいと思います。ならばこの暴落が意味するものはそもそもの需要の減少=プレイヤーの減少と考えても外しては居ないでしょう。余談ながら、その後に行われた禁止カードリストの変更や、1VS1 Commanderリーグが廃墟になったことの影響もあり、現在の取引相場は0.5tixになっています。
そして、人口が激減してから半年という、新興フォーマットがプレイヤーから見切られるには十分な時が経ってから、ようやくWotcはこの過ちを改める気になったようで、今年の4月に1VS1 Commanderのリーグをフレリに戻します。
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-online/play-dominaria-starting-april-20-magic-online-2018-04-11
しかし一度壊滅してしまったプレイ人口が戻ることはなく、ついにこの度1VS1 Commanderは正式に廃止の宣告を下されました。1VS1 Commanderのこの終焉は、Pauperに訪れる未来であってもおかしくはないと考えています。
■要約:競技リーグが如何にダメか
最近でこそ紙MTGでもPauperが遊ばれるようになりましたが、PauperはやはりMO主体のフォーマットです。そのMOで衰退してしまえば、フォーマットとしての将来的な消滅は決してありえない話ではありません。
2018年11月現在、1VS1 Commanderのフレリには50人も居ません。ヴィンテージのコンペは100人しか居ません。当然、この2つは普通にMagic Onlineをプレイしている我々が考えるような対戦ツールとしては機能していません。したがって、普通の意味で対戦を楽しみたい人が新規参入する可能性は低いです。1戦マッチングするのに30分や1時間待つ必要のあるリーグをわざわざやろうと思うのは、相当な変わり者か、余程熱狂的なそのフォーマットのファンに限られます。不人気だという印象がつき、この状態まで一度落ち込んでしまうともはや復活は不可能です。
コンペとフレリとの差に関する追加の考察材料として、レガシーについても述べておきます。まず、紙MTGにおけるレガシーのプレイ人口はPauperとは段違いに多いはずです。レガシーでのグランプリが成り立って、しかも大盛況になる程ですから。Magic Onlineにおけるレガシーは、紙MTGと違って再録禁止カードという参入障壁がなく、レガシーにしては相当なお手軽価格で始められるので、理屈で考えるならば人気フォーマットになってもおかしくはありません。しかし実際にはそうはなっていません。レガシーコンペにはPauperフレリと同程度の500人しか居ないのです。仮にレガシーがフレリであったならば、おそらくもう少し人口は増えるでしょう。1VS1 Commanderフレリの開設からしばらくの人気は、このフォーマット固有のファンではなく、MO内で様々なフォーマットを遊ぶプレイヤーがやってきて気軽に参加したことによって支えられていたのですから。
競技イベントに頻繁に採用されているスタンやモダンのような、競技性の高いとされるフォーマットならばいざしらず、どちらかと言えばカジュアルよりのフォーマットにおいて、フレリではなくコンペであるということは、プレイ人口に間違いなく負の影響をもたらします。負けた時に12tixもの参加費を没収されることが楽しい人なんているわけがありません。プレイヤー間での金銭の奪い合いという側面がフレリよりも強調されているコンペでは、敗者の意識がその点へとより向かいやすくなります。
スタンとモダンのように、選択肢があった上で敢えてコンペを選んでいるプレイヤーならば、勝って取り返すんだと考えて済ませるでしょうが、そのフォーマットのリーグがコンペしか無いけれど負けたときに12tixも取られるのは嫌、という層はリーグに参加しなくなるだけでしょう。ただでさえスタンやモダンに比べて限られるプレイ人口を、更に減らしてしまうのは正しい施策でしょうか?
■ならどうすればいいのか
今回の発表の、レガシーやヴィンテージやPauperをやりこんだプレイヤーにMOCSに参加する可能性が微かながら出るというのは面白い発想だとは思います。各フォーマットでのポイントが独立であることも踏まえると、これは様々なフォーマットをもっと遊んでもらおう!という、善意と呼んでも良さそうな意図で発案されたように感じられます。しかし、そのための手法がPauper視点では逆効果にしか見えません。まずはコンペとの人口分散、そしてフレリの消滅でのフォーマット自体の衰退の危険性の二段構えですから。
この問題の解決策は、単純にスタンとモダン以外のフォーマットはすべてフレリにし、2016年度までのように、フレリでもこのフォーマットポイントを出すようにすることだと思います。ポイントの量は以前のように少なめに調整しても構いません。
https://mosouba.com/350
今回発表された内容は、MOCSに参加するに相応しい、競技的な技量を持ったプレイヤーを選出することを目的としているように思えます。しかし、そのためにこそ何より重要なのは健全なリーグ人口の維持です。「競技的であること」は高い参加費を支払うことによって生み出されるものではなく、より多くの参加者を確保して競争させることによってこそ生み出されるものだと私は考えるからです。
■終わりに
お読みいただきありがとうございました。最後に今回の件のPauperに関する部分だけを改めてまとめておくと、
・PauperのFormat Playoffなり、Championshipなりは面白い話。グラインダー層もPauperをプレイするようになって面白さに触れた結果、活性化に繋がれば大変嬉しい。少なくともPauperを運営側も気にかけてくれているということは喜ばしい。
・しかし、競技リーグに変更するのは絶対に反対。人が減る。
・人が居てこそ競争があり、そこに競技性が生まれる。
これらの3点が要点です。
さて、冒頭にも書きましたが、Pauperへの競技リーグ実装に対してこのように極めて強く反対する旨を、拙いながら英語で書いてFeedbackへと送りました。これを読んでくださって、同意してくださる方が居られれば是非ご協力をお願いします。
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-online/2019-magic-online-championship-2018-11-12
において来年度のMOについて様々な情報が発表されました。英語を読むのが面倒な方は日本語にざっくりと訳して下さった方が居られるのでこちらをどうぞ。
https://twitter.com/ziguyan/status/1062043533538865155
さて、このエントリーのタイトルについてですが、端的に言って、人が減りこそすれ増えることは見込めないと思うのが理由です。Pauperというフォーマットの将来的な存続にも関わりかねない重大な岐路に見えるので、Wotcへと意見投書をしました。これを読んだ皆さんも、もし同意していただけるようであればお力添えをお願いします。
言ってもどうせ聞いてくれないだろうとも思います。しかし、言わなければ可能性0、言えば0ではないかも知れません。一度実行されてしまってからでは、完全に失敗だったことが明らかになってからしか修正されないのです。
https://mtgo-support.wizards.com/hc/en-us/requests/new
とりあえず私はここからFeedbackという形で送りましたが、もっと良い陳情先をご存知の方は是非教えて下さい。それでは本題へ。
■Pauperリーグの人数
11/13時点での各リーグの参加者の人数が添付した画像の1枚目ですが、PauperのFriendly League(以下フレリ)はおよそ500人。到底健全にフレリとCompetitive League(以下コンペ)が併存できるプレイ人口だとは言えません。コンペのプレイ人口700人程と併存していながら1000人以上ものフレリのプレイ人口を抱えるスタンダードやモダンとは全く話が違うのです。そして今回の発表によれば、併存が無理そうな場合はフレリを消滅させるとのことです。ではこの変更によって何が起こるか、直近の例を見てみましょう。
■1VS1 Commanderの短い生涯
比較的最近公式に実装された1vs1 Commander というフォーマットの話をします。2017年5月にこれのフレリが開始した際には、このフォーマット以外では本当に全く使い道が無い、しかしここでだけは青いデッキの必須カードになった《神秘の合流点/Mystic Confluence》というカードが、5ヶ月もの期間50tixを越える程の高額カードになっています。いかに供給が絞られているカードだとはいえ、ルールがハイランダーですから1人1枚しか使いません。多少の投機の対象になったであろう分を考慮したとしても驚異的な数字です。当時のこのフォーマットの人気を表していると言っていいでしょう。私もこの当時少しプレイしてみたことがありますが、マッチング速度は快適と言っていいものでした。
しかし、何やらわかるようなわからないような理屈により、9月にこのリーグがコンペに変更されます。詳細は以下リンク先2つを参照して下さい。
https://mosouba.com/1370
http://wizardsmtgo.tumblr.com/post/165228640819/commander-1v1-league-change
要するに、「1VS1 Commanderのリーグに居るのは元々遊んでいたカジュアル層ではなく、他のリーグにも精力的に参加しているプレイヤーだったので、その人達向けにコンペに変更します」とのことです。その結果何が起こったかというと、プレイ人口の激減です。添付した画像の2枚目を御覧ください。これはGoatbotsにおけるMystic Confluenceの価格グラフですが、2017年の5月に起こった暴騰に続く高値だった期間がフレリの実装期間中で、そして暴落はコンペへの移行が行われた9/20とほぼ同時と言って良いタイミングです。一度10tix付近まで暴落した後、一瞬30tixまで値段を戻した上でまた一気に下落しているため、この時点ではまだこのフォーマットにおけるカードとしての価値は高かったと見ていいと思います。ならばこの暴落が意味するものはそもそもの需要の減少=プレイヤーの減少と考えても外しては居ないでしょう。余談ながら、その後に行われた禁止カードリストの変更や、1VS1 Commanderリーグが廃墟になったことの影響もあり、現在の取引相場は0.5tixになっています。
そして、人口が激減してから半年という、新興フォーマットがプレイヤーから見切られるには十分な時が経ってから、ようやくWotcはこの過ちを改める気になったようで、今年の4月に1VS1 Commanderのリーグをフレリに戻します。
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-online/play-dominaria-starting-april-20-magic-online-2018-04-11
>We want to reinvigorate the 1v1 Commander format
とのこと。
しかし一度壊滅してしまったプレイ人口が戻ることはなく、ついにこの度1VS1 Commanderは正式に廃止の宣告を下されました。1VS1 Commanderのこの終焉は、Pauperに訪れる未来であってもおかしくはないと考えています。
■要約:競技リーグが如何にダメか
最近でこそ紙MTGでもPauperが遊ばれるようになりましたが、PauperはやはりMO主体のフォーマットです。そのMOで衰退してしまえば、フォーマットとしての将来的な消滅は決してありえない話ではありません。
2018年11月現在、1VS1 Commanderのフレリには50人も居ません。ヴィンテージのコンペは100人しか居ません。当然、この2つは普通にMagic Onlineをプレイしている我々が考えるような対戦ツールとしては機能していません。したがって、普通の意味で対戦を楽しみたい人が新規参入する可能性は低いです。1戦マッチングするのに30分や1時間待つ必要のあるリーグをわざわざやろうと思うのは、相当な変わり者か、余程熱狂的なそのフォーマットのファンに限られます。不人気だという印象がつき、この状態まで一度落ち込んでしまうともはや復活は不可能です。
コンペとフレリとの差に関する追加の考察材料として、レガシーについても述べておきます。まず、紙MTGにおけるレガシーのプレイ人口はPauperとは段違いに多いはずです。レガシーでのグランプリが成り立って、しかも大盛況になる程ですから。Magic Onlineにおけるレガシーは、紙MTGと違って再録禁止カードという参入障壁がなく、レガシーにしては相当なお手軽価格で始められるので、理屈で考えるならば人気フォーマットになってもおかしくはありません。しかし実際にはそうはなっていません。レガシーコンペにはPauperフレリと同程度の500人しか居ないのです。仮にレガシーがフレリであったならば、おそらくもう少し人口は増えるでしょう。1VS1 Commanderフレリの開設からしばらくの人気は、このフォーマット固有のファンではなく、MO内で様々なフォーマットを遊ぶプレイヤーがやってきて気軽に参加したことによって支えられていたのですから。
競技イベントに頻繁に採用されているスタンやモダンのような、競技性の高いとされるフォーマットならばいざしらず、どちらかと言えばカジュアルよりのフォーマットにおいて、フレリではなくコンペであるということは、プレイ人口に間違いなく負の影響をもたらします。負けた時に12tixもの参加費を没収されることが楽しい人なんているわけがありません。プレイヤー間での金銭の奪い合いという側面がフレリよりも強調されているコンペでは、敗者の意識がその点へとより向かいやすくなります。
スタンとモダンのように、選択肢があった上で敢えてコンペを選んでいるプレイヤーならば、勝って取り返すんだと考えて済ませるでしょうが、そのフォーマットのリーグがコンペしか無いけれど負けたときに12tixも取られるのは嫌、という層はリーグに参加しなくなるだけでしょう。ただでさえスタンやモダンに比べて限られるプレイ人口を、更に減らしてしまうのは正しい施策でしょうか?
■ならどうすればいいのか
今回の発表の、レガシーやヴィンテージやPauperをやりこんだプレイヤーにMOCSに参加する可能性が微かながら出るというのは面白い発想だとは思います。各フォーマットでのポイントが独立であることも踏まえると、これは様々なフォーマットをもっと遊んでもらおう!という、善意と呼んでも良さそうな意図で発案されたように感じられます。しかし、そのための手法がPauper視点では逆効果にしか見えません。まずはコンペとの人口分散、そしてフレリの消滅でのフォーマット自体の衰退の危険性の二段構えですから。
この問題の解決策は、単純にスタンとモダン以外のフォーマットはすべてフレリにし、2016年度までのように、フレリでもこのフォーマットポイントを出すようにすることだと思います。ポイントの量は以前のように少なめに調整しても構いません。
https://mosouba.com/350
今回発表された内容は、MOCSに参加するに相応しい、競技的な技量を持ったプレイヤーを選出することを目的としているように思えます。しかし、そのためにこそ何より重要なのは健全なリーグ人口の維持です。「競技的であること」は高い参加費を支払うことによって生み出されるものではなく、より多くの参加者を確保して競争させることによってこそ生み出されるものだと私は考えるからです。
■終わりに
お読みいただきありがとうございました。最後に今回の件のPauperに関する部分だけを改めてまとめておくと、
・PauperのFormat Playoffなり、Championshipなりは面白い話。グラインダー層もPauperをプレイするようになって面白さに触れた結果、活性化に繋がれば大変嬉しい。少なくともPauperを運営側も気にかけてくれているということは喜ばしい。
・しかし、競技リーグに変更するのは絶対に反対。人が減る。
・人が居てこそ競争があり、そこに競技性が生まれる。
これらの3点が要点です。
さて、冒頭にも書きましたが、Pauperへの競技リーグ実装に対してこのように極めて強く反対する旨を、拙いながら英語で書いてFeedbackへと送りました。これを読んでくださって、同意してくださる方が居られれば是非ご協力をお願いします。
Tempest Remasteredによるコモン落ちカード
2018年8月14日 Pauper他セットでは全てアンコモン以上だが、これでのみコモンで収録されていて、Pauper環境で利用可能なカードがある。Scryfall(か、MO上での検索)でも使わない限りはなかなか存在を認識できないそれらのカードを一覧にしておくことに多少の価値はあろう。
とは言え数は多くなく、全体で10枚、そのうち実用レベルのカードは3枚しかない。この3枚だ。
《ボトルのノーム/Bottle Gnomes》
《パッチワーク・ノーム/Patchwork Gnomes》
《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》
おまけの7枚
《リモコン飛行機械/Telethopter》
《スカイシェイパー/Skyshaper》
《有角スリヴァー/Horned Sliver》
《棘のスリヴァー/Barbed Sliver》
《鎧のスリヴァー/Armor Sliver》
《記憶術のスリヴァー/Mnemonic Sliver》
《堅牢な防衛隊/Staunch Defenders》
*ちなみにこのカードは旧枠モダンで活躍中。
さて、《ボトルのノーム/Bottle Gnomes》は分かりやすいカードなので特に考察の必要もない。たまに黒コンのサイドで使われている。
メインでの採用例も一応ある。
https://www.mtggoldfish.com/deck/415500#online
次に、《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》について。これはPauperにおいても中々の採用実績を誇るが、カードの性質に多少の問題がある。
①軽いキャントリップとして使うなら、お馴染みの思案定業渦巻く知識の方が強い。
②序盤に軽いキャントリップとして使い捨ててしまうとアドバンテージを取れない。《熟慮/Think Twice》の方が安定している。墓地回収とは相性がいい。
③バイバックしてもCMCは1なので、6マナ寝かせて対応ができなくなった所をスプライトに狩られる。
これらの特徴を考えると、採用例として多い青黒ティーチング系のデッキには実は向いていないカードだと考えられる。2枚や3枚入れるなら別だが、さして強くはない素のこれを積極的に使いたいケースは多くはあるまい。何より③は対応型デッキのこれにとってはかなりの問題だ。
よって、腐る程マナが出るが何もやることがない、となる可能性があるトロンや、
https://www.mtggoldfish.com/deck/590029#online
マナだけ余って手詰まりになることがあり、墓地からの回収もあり、かつコスト軽減でバイバックも軽くなる、ファミリアコンボへの採用がいいのではないだろうか。どちらのデッキも対応に重きを置いたデッキではないので、③が青黒コンよりは問題になりにくいのも良さそう。どちらも時間との戦い系デッキなので自分では面倒臭くて使えないが。
ただ、《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》にとって《神秘の指導/Mystical Teachings》はベストパートナーだが、トロンの使う《神秘の指導/Mystical Teachings》にとっては《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》はベストパートナーではない。これをサーチしてくる場面が相当少なそう。そこを考えるとやはりファミリアだろうか。
最後に、《パッチワーク・ノーム/Patchwork Gnomes》について。Pauperのアグロよりデッキにおいては《野生の雑種犬/Wild Mongrel》に次いで強い共鳴者なので、《激発/Violent Eruption》のような強烈なマッドネス呪文がやってくれば可能性はある。
このカードが実はPauperでは使えることを知ってからというもの、赤緑マッドネスが形にならないかなとしばし考えた後、やはりマッドネスギミックがどう考えてもお荷物だという現実に向き合う無駄な時間を時折過ごしてしまう。悲しい。
採用例は一例のみある。《拷問生活/Tortured Existence》を引かない/対処されるとさっぱり機能しないことで有名な拷問生活において、追加の共鳴者は多少は必要なのだが、無色かつ場持ちが良いこれは一応の選択肢にはなるようだ。
https://www.mtggoldfish.com/deck/941398#online
とは言え数は多くなく、全体で10枚、そのうち実用レベルのカードは3枚しかない。この3枚だ。
《ボトルのノーム/Bottle Gnomes》
《パッチワーク・ノーム/Patchwork Gnomes》
《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》
おまけの7枚
《リモコン飛行機械/Telethopter》
《スカイシェイパー/Skyshaper》
《有角スリヴァー/Horned Sliver》
《棘のスリヴァー/Barbed Sliver》
《鎧のスリヴァー/Armor Sliver》
《記憶術のスリヴァー/Mnemonic Sliver》
《堅牢な防衛隊/Staunch Defenders》
*ちなみにこのカードは旧枠モダンで活躍中。
さて、《ボトルのノーム/Bottle Gnomes》は分かりやすいカードなので特に考察の必要もない。たまに黒コンのサイドで使われている。
メインでの採用例も一応ある。
https://www.mtggoldfish.com/deck/415500#online
次に、《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》について。これはPauperにおいても中々の採用実績を誇るが、カードの性質に多少の問題がある。
①軽いキャントリップとして使うなら、お馴染みの思案定業渦巻く知識の方が強い。
②序盤に軽いキャントリップとして使い捨ててしまうとアドバンテージを取れない。《熟慮/Think Twice》の方が安定している。墓地回収とは相性がいい。
③バイバックしてもCMCは1なので、6マナ寝かせて対応ができなくなった所をスプライトに狩られる。
これらの特徴を考えると、採用例として多い青黒ティーチング系のデッキには実は向いていないカードだと考えられる。2枚や3枚入れるなら別だが、さして強くはない素のこれを積極的に使いたいケースは多くはあるまい。何より③は対応型デッキのこれにとってはかなりの問題だ。
よって、腐る程マナが出るが何もやることがない、となる可能性があるトロンや、
https://www.mtggoldfish.com/deck/590029#online
マナだけ余って手詰まりになることがあり、墓地からの回収もあり、かつコスト軽減でバイバックも軽くなる、ファミリアコンボへの採用がいいのではないだろうか。どちらのデッキも対応に重きを置いたデッキではないので、③が青黒コンよりは問題になりにくいのも良さそう。どちらも時間との戦い系デッキなので自分では面倒臭くて使えないが。
ただ、《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》にとって《神秘の指導/Mystical Teachings》はベストパートナーだが、トロンの使う《神秘の指導/Mystical Teachings》にとっては《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》はベストパートナーではない。これをサーチしてくる場面が相当少なそう。そこを考えるとやはりファミリアだろうか。
最後に、《パッチワーク・ノーム/Patchwork Gnomes》について。Pauperのアグロよりデッキにおいては《野生の雑種犬/Wild Mongrel》に次いで強い共鳴者なので、《激発/Violent Eruption》のような強烈なマッドネス呪文がやってくれば可能性はある。
このカードが実はPauperでは使えることを知ってからというもの、赤緑マッドネスが形にならないかなとしばし考えた後、やはりマッドネスギミックがどう考えてもお荷物だという現実に向き合う無駄な時間を時折過ごしてしまう。悲しい。
採用例は一例のみある。《拷問生活/Tortured Existence》を引かない/対処されるとさっぱり機能しないことで有名な拷問生活において、追加の共鳴者は多少は必要なのだが、無色かつ場持ちが良いこれは一応の選択肢にはなるようだ。
https://www.mtggoldfish.com/deck/941398#online
青赤氷雪デルバーからPauperを始めようと思う人へ
2018年4月6日 PauperDN界でなんちゃらからレガシーを~が流行ってるみたいなので折角だからと。
と言いつつも、正直全然オススメできる選択肢ではないので、クロパが好きな方でもとりあえず青単を使ってください。
青単はマナベースでストレスを抱えることがなく、やることに一貫性があり、何をされるとまずいのかが明確で、デッキ相性での有利不利がある程度はっきりはしてしまうものの十分に強力なデッキです。MOだとDazeがちょっと高いですが、一応なくてもなんとかならなくはないですし、氷雪土地という汎用性皆無のパーツにチケを費やすことになる青赤氷雪よりも損した感は少ないはずです。
青単でPauper環境に存在する各種デッキの強みと弱みに慣れ、自分の使うカードの特性を把握した上で青赤氷雪に移行すれば、氷雪のG1におけるメインプランであるDelver-Go戦略の運用は予習済みなので問題なく使えますし、その他のプランを選択すべき状況が見えやすくなります。
氷雪はマナベースを凄まじく弱体化させて、必然的に速度を落とすことと引き換えに対応力を増し、プランを相手次第で選べるようにしたデッキなので、実質的にはテンポデッキの殻を被ったコントロールデッキです。マッチごとに何をすべきかを把握していないと、極めて不出来なテンポデッキとしか感じられないでしょう。
これはMTG自体への習熟度が高く、他環境で極めて優秀な成績を残せるプレイヤーでも例外ではないと思います。
このブログで紹介している、サイド後に大きく速度を変えたりするプランは、何度かメインそのままの構成でサイド後も対戦してみて、相手の何がきついのか、どこを意識しながらプレイするといいのかを把握していないとあまり役に立ちません。
結論として改めて述べると、青単で環境と自分のカードに慣れてから青赤氷雪を使うべきです。更に言うなら、青単の前にワンクッション、ストンピィを経由しておくのがいいです。Pauperは他構築環境と違い、デッキが安いので乗り換えが非常に簡単です。その点を活かさない手はないと思います。
------以下は体験談------
Pauperリーグ実装を受け、僕が本格的にPauperを始めようと思った時に最初に手に取ったのは青黒デルバーでした。「このデッキだけ明らかに使ってるカードがレガシー級で超強そうじゃん!」という理由での選択でしたが、見事に負け散らかし、減りゆくチケットに凹みました。
ゴブリンに当たるたびに負けていたので、当時のメタにあっていなかったのも原因の一つでしょうが、僕自身の腕、具体的には環境の理解が全然足りていなかったのが最大の問題だったと思います。そしてクロックパーミというアーキタイプはそういうプレイヤーが使うと無限にミスを連打し、勝ちは夢物語になってしまいます。
そこで方針を転換し、まずは自分のやることが明確なアグロ、ストンピィを選択。さらに、自分のプレイミスが発生しうる局面を減らすことと、入ってないのに警戒してもらえるのが一番効率いいという八十岡プロ理論を意識し、当時標準採用だったジャイグロ系を減らして、代わりに扱いが明確な《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》を大量投入しました。
この調整が青単とストンピィが2トップだった当時のメタに非常に良く適合していたのもあり、勝てる→勝って得たPPでリーグをはしご→やってるうちに環境の理解が進む→他のデッキを使っても勝てる、と好循環を形成して今に至ります。
「環境の理解」と「自デッキの理解」が足りていない状態で、マナベースに不安を抱え、発生する選択肢の量が膨大な青赤氷雪を使ってしまうと、程度の差こそあれ、これと似たようなことが多分起こります。
この話は別段氷雪に限らず、オリジナルデッキでPauperをやろうという人にも応用可能です。まずそれなりに実績があり、やることが分かりやすいデッキで環境に慣れておかないと、いざ自作デッキで挑んで負けた時に、デッキに問題があるのか、自分の腕に問題があるのかの区別が付きません。
ストンピィは、《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》以後はプレイで悩む必要性がかなり減っていますが、それでもかつての対話デッキの残滓はあります。程々に悩み、ぶっぱでも結構勝てる、そしてされると嫌な相手の動きが明確で、かつその知識に応用が効きやすいという環境把握の練習用には極めて良いバランスのデッキだと思います。
と言いつつも、正直全然オススメできる選択肢ではないので、クロパが好きな方でもとりあえず青単を使ってください。
青単はマナベースでストレスを抱えることがなく、やることに一貫性があり、何をされるとまずいのかが明確で、デッキ相性での有利不利がある程度はっきりはしてしまうものの十分に強力なデッキです。MOだとDazeがちょっと高いですが、一応なくてもなんとかならなくはないですし、氷雪土地という汎用性皆無のパーツにチケを費やすことになる青赤氷雪よりも損した感は少ないはずです。
青単でPauper環境に存在する各種デッキの強みと弱みに慣れ、自分の使うカードの特性を把握した上で青赤氷雪に移行すれば、氷雪のG1におけるメインプランであるDelver-Go戦略の運用は予習済みなので問題なく使えますし、その他のプランを選択すべき状況が見えやすくなります。
氷雪はマナベースを凄まじく弱体化させて、必然的に速度を落とすことと引き換えに対応力を増し、プランを相手次第で選べるようにしたデッキなので、実質的にはテンポデッキの殻を被ったコントロールデッキです。マッチごとに何をすべきかを把握していないと、極めて不出来なテンポデッキとしか感じられないでしょう。
これはMTG自体への習熟度が高く、他環境で極めて優秀な成績を残せるプレイヤーでも例外ではないと思います。
サンプル:
A Pauper Adventure by Pascal Maynard
https://www.massdrop.com/talk/3508/a-pauper-adventure?utm_source=linkshare&referer=undefined
>I was seriously disappointed by the manabase here, you lose lots of tempo by not being able to cast Counterspell or Lightning Bolt on curve and by lacking the mana to chain cantrips.
(リストを使ってくれたのは嬉しいです、結論はともかく)
このブログで紹介している、サイド後に大きく速度を変えたりするプランは、何度かメインそのままの構成でサイド後も対戦してみて、相手の何がきついのか、どこを意識しながらプレイするといいのかを把握していないとあまり役に立ちません。
結論として改めて述べると、青単で環境と自分のカードに慣れてから青赤氷雪を使うべきです。更に言うなら、青単の前にワンクッション、ストンピィを経由しておくのがいいです。Pauperは他構築環境と違い、デッキが安いので乗り換えが非常に簡単です。その点を活かさない手はないと思います。
------以下は体験談------
Pauperリーグ実装を受け、僕が本格的にPauperを始めようと思った時に最初に手に取ったのは青黒デルバーでした。「このデッキだけ明らかに使ってるカードがレガシー級で超強そうじゃん!」という理由での選択でしたが、見事に負け散らかし、減りゆくチケットに凹みました。
ゴブリンに当たるたびに負けていたので、当時のメタにあっていなかったのも原因の一つでしょうが、僕自身の腕、具体的には環境の理解が全然足りていなかったのが最大の問題だったと思います。そしてクロックパーミというアーキタイプはそういうプレイヤーが使うと無限にミスを連打し、勝ちは夢物語になってしまいます。
そこで方針を転換し、まずは自分のやることが明確なアグロ、ストンピィを選択。さらに、自分のプレイミスが発生しうる局面を減らすことと、入ってないのに警戒してもらえるのが一番効率いいという八十岡プロ理論を意識し、当時標準採用だったジャイグロ系を減らして、代わりに扱いが明確な《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》を大量投入しました。
この調整が青単とストンピィが2トップだった当時のメタに非常に良く適合していたのもあり、勝てる→勝って得たPPでリーグをはしご→やってるうちに環境の理解が進む→他のデッキを使っても勝てる、と好循環を形成して今に至ります。
「環境の理解」と「自デッキの理解」が足りていない状態で、マナベースに不安を抱え、発生する選択肢の量が膨大な青赤氷雪を使ってしまうと、程度の差こそあれ、これと似たようなことが多分起こります。
この話は別段氷雪に限らず、オリジナルデッキでPauperをやろうという人にも応用可能です。まずそれなりに実績があり、やることが分かりやすいデッキで環境に慣れておかないと、いざ自作デッキで挑んで負けた時に、デッキに問題があるのか、自分の腕に問題があるのかの区別が付きません。
ストンピィは、《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》以後はプレイで悩む必要性がかなり減っていますが、それでもかつての対話デッキの残滓はあります。程々に悩み、ぶっぱでも結構勝てる、そしてされると嫌な相手の動きが明確で、かつその知識に応用が効きやすいという環境把握の練習用には極めて良いバランスのデッキだと思います。
Pauper Challenge優勝記録
2018年3月3日 Pauper コメント (4)前回の記録はこちら。
この時トップ8に残ったことでそれなりに満足したため特段参加するつもりはなかったが、翌日たまたま休みかつ日曜昼間に寝こけてしまったのでついつい参加ボタンをぽちっ。
人数85人、多いよ!
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pauper-challenge-2018-02-26
https://www.mtggoldfish.com/tournament/pauper-challenge-11192652#online
入賞リストはこちら。金魚によれば6-0表記だが、前回と同じくスイスでは6-1である。この回に限らず、最近のPauper Challengeの6-0表記はほぼ6-1なのだと思われる。7-0のデッキがあればちゃんと7-0って書いてるし。5-1は5-2、4-2は4-3と読み替えた方が恐らく実際の結果に近いのではないだろうか。
結果はタイトル通り、望外の優勝という幸運に恵まれた。リプレイを見返すとちらほらミスプレイがあったので「これが今の俺の全力だ!」という達成感は正直ないが。もっと練習が要る。ただし相手より相対的に上手くプレイした回はそれなりに多かったとは思うことと、デッキリストは1年弱使った上での集大成なのでその点の満足感はある。
R1:エルフ
https://www.mtggoldfish.com/deck/961754#online
G1:こちら先手ながら相手が超ドブン。
G2:ダメな所に単体除去を当て続けて、ドローはカンスペで弾いて勝ち。
G3:相手が《散弾の射手/Scattershot Archer》や《蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor》を基準にキープしたようで速度が遅く、《森林守りのエルフ/Timberwatch Elf》を1体焼いて《暴走の先導/Lead the Stampede》に対抗呪文を当てた後は大した動きがない。並ぶのを待ち、《渦巻く砂嵐/Swirling Sandstorm》で一掃して勝ち。
R2:エルフ
https://www.mtggoldfish.com/deck/961746#online
G1:先手2Tに《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》が出てきてこれはもう負けですねとげんなり。しかし相手のそこから先の引きはそう芳しくなく、ドローをカンスペで弾けたのもあり微かな勝機を掴めた。
対戦直後は上手くやれたと悦に浸っていたが、リプレイを見返すとガバプレイも混じっていてう、うーん?と微妙な表情に。攻勢に転じるタイミングの見極めは上手く行ったとは思う。
G2:《電謀/Electrickery》で2体流して、後は余裕を持って進めてカンスペを構えつつ《渦巻く砂嵐/Swirling Sandstorm》、そこから忍者で圧倒して勝ち。
R3:ボロス(準優勝の人)
https://www.mtggoldfish.com/deck/961734#online
G1ボロス相手の一番きついパターン、先手を取られて《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》を連打されて:《金切るときの声/Battle Screech》が通る、で圧敗。
*ごめんここ嘘だった、リプレイ見返したらときの声撃たれてないので記憶が混ざっていたっぽい。こんなん勝てねぇよってブンブンだったのは確かだけど。
G2:火力の当て方を間違えたのと、土地を6枚位引いてる間に2/2や2/3飛行がずらずらずら。
R4:ボロス
G1:相手の土地が(RW)+Wだった所でRWをタップして2マナファクトを出してきた所をありがたくスプライトでキャッチする。その後ときの声にカンスペを当てられたので勝ち。
G2:アーティファクトを引かなかったようで大量6枚の手札を抱えたまま相手が身動き取れない状態に。多分《虹色の断片/Prismatic Strands》がいっぱい。こちらは土地がやや詰まり気味だったものの《水流破/Hydroblast》のお陰でどうにか回り、相手が手札を上手く消化できない間に盤面の優位を作って勝ち。完全にボードで勝っている状況での《虹色の断片/Prismatic Strands》は単なるフォグなので全く怖くない。
R5:青赤氷雪
ドレイクが入ってた。
G1:後手マリガンスタートで相手が7枚スタート。この時点で結構厳しい。今見返すと攻勢に出るタイミングにミスがあったようにも思う。最後にデルバー→カンスペ→ライフ3を削りきる稲妻、と大変綺麗な順番で相手のトップからスペルが降ってきたのもあり負け。
G2:先手ながら赤マナが出ない色事故の状態。ここで実質終わりかと覚悟したが、相手がお手伝いプレイをしまくってくれて拾えた。この人ならもしかしてこれに《紅蓮破/Pyroblast》当ててくれないかなとダメ元で苦し紛れ風に《噴出/Gush》を使ったら本当に使ってくれて、
手札の《対抗呪文/Counterspell》のバックアップで《渦まく知識/Brainstorm》を通して赤マナに辿り着いて勝ち。
G3:初手の中に山と《紅蓮破/Pyroblast》。相手の2T《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》を弾き、ドローを打てず土地が2枚で止まった相手を尻目にキャントリップ連打で4マナ、スプライト2枚、忍者の組み合わせに辿り着いて勝ち。
R6:青単デルバー
https://www.mtggoldfish.com/deck/961747#online
G1:相手のデルバーを即焼きしてこちらのデルバーが殴り続けて勝ち。メインのゴーレムを犠牲にして他のスロットを作っているようなので、受けに回った時脆い形だったのが相手に災いしたと言える。
G2:相手が暫く落ちていた。その間に急いで朝食(この辺で朝8時)を取った。ゲーム的には相手先手2T忍者からの速攻をどうにか凌いでライフ1で食い止められる!と思ったがトップ《対抗呪文/Counterspell》に阻まれる。
G3:相手ターン中にカウンター合戦が発生、相手のスプライト連打で負ける最悪の状況に陥る。しかし相手のマナが起きる前の自ターン中に虎の子の火力を2枚、相手の使用済みの《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》を焼くために使う判断が功を奏し、(翌ターン忍者トップデッキで悪党が忍者になった。スプライトを焼いていなければ当然スプライトが戻っていたのでほぼ負け)そこからの攻撃をギリギリライフ1で食い止めてボードの完全優位を確立。相手の時間切れが近かったので安全優先で少数だけで数ターン殴り、ライフを削りきる前に時間切れで勝ち。
見返すとこの時の選択が良かったから勝ったってことでいい気はする。《電謀/Electrickery》を引ければG2もG3ももっと楽だったんだけれども。2回もライフ1で!とか言ってるけど青単相手の1は《蒸気の絡みつき/Vapor Snag》でも《はらわた撃ち/Gut Shot》でも死ぬラインなので、別にライフは1点あればいい~系の思想ではない。
R7:青単デルバー
https://www.mtggoldfish.com/deck/961758#online
G1:こちら先手。デルバーの鏡撃ちから始まり、相手がアップキープに《渦まく知識/Brainstorm》で反転して《思案/Ponder》を公開。そして土地を出せない。次ターンの《思案/Ponder》を《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》でキャッチして土地2枚目を出すのが更に1ターン遅れた分で勝ち。メインまで待てば1枚掘れる枚数多くて島に辿り着いてたのに勿体無いねという話に。その結果論を抜きにしても、青赤相手にはさっと焼かれてしまうデルバーを敢えて即変身させる意味は然程ない。
G2:デルバーがブロッカーとして大活躍。《はらわた撃ち/Gut Shot》を忍者をブロック後の《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》に打たれるというやり取りを3回やったこともあり、アドバンテージはこちらが得つつ、相手のライフは勝手に削れていく。その後こちらはデルバーに嵐縛り2、相手はゴーレム2にデルバーに嵐縛りにフェアリーいっぱい、という形でお互い攻撃を通せない膠着状態に入った。完全に動けなくなる前に強引に嵐縛りで突撃してライフを削っておいたので、ゆったり構えてカウンターを引き込んだ上で稲妻をポイッ。
以上、6-1でトップ8のシングルエリミネーション進出。基本的に6-1まではほぼ確定で、5-2の場合オポ最上位か2番ならというラインのようだ。
準々決勝:ボロス
https://www.mtggoldfish.com/deck/961739#online
G1:ボロス相手の一番きついパターン、先手を取られて《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》を出されて《金切るときの声/Battle Screech》が通る、で圧敗。文章をほぼ使いまわしたが実際これが一番きついパターンなので仕方なし。
G2:嵐縛りを巡るカウンター合戦に敗北してもうダメだぁ……と絶望しかけるが、そこで出てきたのが《道の探求者/Seeker of the Way》。白統治者なら完全敗北していたがこれならまだなんとか。とは言うもののドローが思わしくなく、最終手段としてカウンターを2枚構えた上で忍者を素出し。嵐縛りのカウンター合戦の際に相手のハンドの火力が消耗していたこともあり、これが生き残って攻撃を通し続けて勝ち。
G3:《紅蓮破/Pyroblast》を避けつつ占い師と嵐縛りを通してアド差で優位に立って忍者まで繋げて勝ち。
MOでは滅多に見ることのない"gg, gl next"というチャットを送ってくれるナイスガイだった。
準決勝:青黒コン
https://www.mtggoldfish.com/deck/961736#online
平均的リストとはかなり変わった構築であるのが分かると思う。《はね返り/Recoil》3枚、《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》1枚、そしてメインの《払拭/Dispel》2枚。《払拭/Dispel》は実際計算が狂ったので非常に強かった。他2種類は見てないが、ここまで来れたのならば効果的だったのだろう。Recoilが一気に値上がりしてて笑う。
G1:いい感じに占い師が繋がったこともあり、残り1マナでのアンコウに対しての《対抗呪文/Counterspell》を《払拭/Dispel》で消されるサプライズもあったが勝利。
G2:相手は占い師スカ、こちらは《噴出/Gush》を打ったら手札に土地が6枚(場には3枚)となる盛大なマナフラッドでお互い息切れ。次のターンに土地を引かれて《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》のFBで忍者が殺されてもダメ、もちろんブロッカーや除去でもダメ、もう駄目だぁ、という局面で忍者で引き込んだ《渦まく知識/Brainstorm》はレガシーを青く染めるに相応しいカードパワーを発揮して勝ち。
決勝:ボロス
R3の相手へのリベンジなるかという所。
G1:相手が3マナでストップ。その間に悪党を引いたことで手札のスプライト2枚が俄然使いやすくなる。ただし、キャントリップアーティファクトを打ち消して遅らせてはいるものの、こちらは盛大にマナフラッドしていて決め手を欠く間に土地に辿り着かれてしまう。その後はお互いグダグダやっていたが、占い師でライブラリを掘ったお陰で忍者に辿りつき、アドバンテージを活かして勝ち。
G2:相手がアーティファクトを引かなかった&赤マナがタップインだらけだったので、《紅蓮破/Pyroblast》が来ない内に殺意の嵐縛り連打。片方が残った所に相手がダメ元で《宮殿の歩哨/Palace Sentinels》を出してきたので、ありがたく統治者は貰いつつ《雪崩し/Skred》でそれ自体は除去。土地を戻しつつの飛行連打も両方処理、で勝ち。
リストを見るに《錬金術師の薬瓶/Alchemist’s Vial》を1枚減らしてその分を《虹色の断片/Prismatic Strands》や電謀に充てている、安定性をやや犠牲にしてエルフへのガードを上げた形のリストのようなので、その悪い所がよりによって決勝で出てしまったのが彼の不運だろう。R3と逆でなくてよかった。
そんなこんなで優勝賞品の500 Play Points, 100 Treasure Chests, and 1 non-foil set of the most recent Standard-legal setをゲット。チケ換算で350チケ相当。ちなみに準優勝だと240チケ。
大会の所要時間は7時間半。スイスドローだけなら5時間半。長いのも辛いが時間帯が辛すぎる。Wotcの本社がある西海岸時間を基準として考えるのは仕方ないが、「Challenge面白かったよ、日本人プレイヤーにも興味持ってる人沢山居るし、第何週は何時開催、翌週はその6時間後とかっていった風にして地球上の様々な地域から参加できるようにするわけにはいかないのか、もちろんプレイヤー数に応じての重み付けはしてくれて結構」と前回の参加後に意見投書した所、「意見ありがとう!開発部に伝えておくね」と返信が帰って来たものの、その後「あの件はどうなったの」というメールを送っても返信がないので残念ながら時間帯が変更される見込みはないだろう。悲しい。むしろ午前2時(当時)から午前3時になって悪化してるし。どの道日本からはよほどの気合を入れないと参加できないという点では差がないとも言えるが。
優勝で満足したし、大会自体にも、その後睡眠を立て直すことにも大変疲れたので次回参加は当分先にたまたま都合が合って気が向けばという所。
終わりに謝辞を。
数々のプレイミスをしながらも決勝まで連れて行ってくれたデッキである青赤氷雪デルバーについてまず3人、デッキの基礎を構築したkungfutressさん、そして調整の過程で大変参考になった、ichusukaさん、夏目さんに感謝します。
また、Pauperについての記事がある数々の個人ブログの著者の方々にも感謝致します。とりわけシミてくさん、すずくまさん、surucucuさんのお三方のブログはPauperを始めた頃に熱心に読み、大変勉強になりました。
本ブログの記事は読み手として想定しているのが僕自身になっているため、説明不足の雑文が多いかと思いますが、そんなものでも読んでくださる方、参考になったと仰ってくださる方にもとてもありがたく思っています。
今後ともよろしくお願いします。
Pauper Challenge参加記録
http://85160.diarynote.jp/201710250129426824/
この時トップ8に残ったことでそれなりに満足したため特段参加するつもりはなかったが、翌日たまたま休みかつ日曜昼間に寝こけてしまったのでついつい参加ボタンをぽちっ。
人数85人、多いよ!
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pauper-challenge-2018-02-26
https://www.mtggoldfish.com/tournament/pauper-challenge-11192652#online
入賞リストはこちら。金魚によれば6-0表記だが、前回と同じくスイスでは6-1である。この回に限らず、最近のPauper Challengeの6-0表記はほぼ6-1なのだと思われる。7-0のデッキがあればちゃんと7-0って書いてるし。5-1は5-2、4-2は4-3と読み替えた方が恐らく実際の結果に近いのではないだろうか。
結果はタイトル通り、望外の優勝という幸運に恵まれた。リプレイを見返すとちらほらミスプレイがあったので「これが今の俺の全力だ!」という達成感は正直ないが。もっと練習が要る。ただし相手より相対的に上手くプレイした回はそれなりに多かったとは思うことと、デッキリストは1年弱使った上での集大成なのでその点の満足感はある。
R1:エルフ
https://www.mtggoldfish.com/deck/961754#online
G1:こちら先手ながら相手が超ドブン。
G2:ダメな所に単体除去を当て続けて、ドローはカンスペで弾いて勝ち。
G3:相手が《散弾の射手/Scattershot Archer》や《蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor》を基準にキープしたようで速度が遅く、《森林守りのエルフ/Timberwatch Elf》を1体焼いて《暴走の先導/Lead the Stampede》に対抗呪文を当てた後は大した動きがない。並ぶのを待ち、《渦巻く砂嵐/Swirling Sandstorm》で一掃して勝ち。
R2:エルフ
https://www.mtggoldfish.com/deck/961746#online
G1:先手2Tに《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》が出てきてこれはもう負けですねとげんなり。しかし相手のそこから先の引きはそう芳しくなく、ドローをカンスペで弾けたのもあり微かな勝機を掴めた。
対戦直後は上手くやれたと悦に浸っていたが、リプレイを見返すとガバプレイも混じっていてう、うーん?と微妙な表情に。攻勢に転じるタイミングの見極めは上手く行ったとは思う。
G2:《電謀/Electrickery》で2体流して、後は余裕を持って進めてカンスペを構えつつ《渦巻く砂嵐/Swirling Sandstorm》、そこから忍者で圧倒して勝ち。
R3:ボロス(準優勝の人)
https://www.mtggoldfish.com/deck/961734#online
G1ボロス相手の一番きついパターン、先手を取られて《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》を連打されて:
*ごめんここ嘘だった、リプレイ見返したらときの声撃たれてないので記憶が混ざっていたっぽい。こんなん勝てねぇよってブンブンだったのは確かだけど。
G2:火力の当て方を間違えたのと、土地を6枚位引いてる間に2/2や2/3飛行がずらずらずら。
R4:ボロス
G1:相手の土地が(RW)+Wだった所でRWをタップして2マナファクトを出してきた所をありがたくスプライトでキャッチする。その後ときの声にカンスペを当てられたので勝ち。
G2:アーティファクトを引かなかったようで大量6枚の手札を抱えたまま相手が身動き取れない状態に。多分《虹色の断片/Prismatic Strands》がいっぱい。こちらは土地がやや詰まり気味だったものの《水流破/Hydroblast》のお陰でどうにか回り、相手が手札を上手く消化できない間に盤面の優位を作って勝ち。完全にボードで勝っている状況での《虹色の断片/Prismatic Strands》は単なるフォグなので全く怖くない。
R5:青赤氷雪
ドレイクが入ってた。
G1:後手マリガンスタートで相手が7枚スタート。この時点で結構厳しい。今見返すと攻勢に出るタイミングにミスがあったようにも思う。最後にデルバー→カンスペ→ライフ3を削りきる稲妻、と大変綺麗な順番で相手のトップからスペルが降ってきたのもあり負け。
G2:先手ながら赤マナが出ない色事故の状態。ここで実質終わりかと覚悟したが、相手がお手伝いプレイをしまくってくれて拾えた。この人ならもしかしてこれに《紅蓮破/Pyroblast》当ててくれないかなとダメ元で苦し紛れ風に《噴出/Gush》を使ったら本当に使ってくれて、
手札の《対抗呪文/Counterspell》のバックアップで《渦まく知識/Brainstorm》を通して赤マナに辿り着いて勝ち。
G3:初手の中に山と《紅蓮破/Pyroblast》。相手の2T《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》を弾き、ドローを打てず土地が2枚で止まった相手を尻目にキャントリップ連打で4マナ、スプライト2枚、忍者の組み合わせに辿り着いて勝ち。
R6:青単デルバー
https://www.mtggoldfish.com/deck/961747#online
G1:相手のデルバーを即焼きしてこちらのデルバーが殴り続けて勝ち。メインのゴーレムを犠牲にして他のスロットを作っているようなので、受けに回った時脆い形だったのが相手に災いしたと言える。
G2:相手が暫く落ちていた。その間に急いで朝食(この辺で朝8時)を取った。ゲーム的には相手先手2T忍者からの速攻をどうにか凌いでライフ1で食い止められる!と思ったがトップ《対抗呪文/Counterspell》に阻まれる。
G3:相手ターン中にカウンター合戦が発生、相手のスプライト連打で負ける最悪の状況に陥る。しかし相手のマナが起きる前の自ターン中に虎の子の火力を2枚、相手の使用済みの《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》を焼くために使う判断が功を奏し、(翌ターン忍者トップデッキで悪党が忍者になった。スプライトを焼いていなければ当然スプライトが戻っていたのでほぼ負け)そこからの攻撃をギリギリライフ1で食い止めてボードの完全優位を確立。相手の時間切れが近かったので安全優先で少数だけで数ターン殴り、ライフを削りきる前に時間切れで勝ち。
見返すとこの時の選択が良かったから勝ったってことでいい気はする。《電謀/Electrickery》を引ければG2もG3ももっと楽だったんだけれども。2回もライフ1で!とか言ってるけど青単相手の1は《蒸気の絡みつき/Vapor Snag》でも《はらわた撃ち/Gut Shot》でも死ぬラインなので、別にライフは1点あればいい~系の思想ではない。
R7:青単デルバー
https://www.mtggoldfish.com/deck/961758#online
G1:こちら先手。デルバーの鏡撃ちから始まり、相手がアップキープに《渦まく知識/Brainstorm》で反転して《思案/Ponder》を公開。そして土地を出せない。次ターンの《思案/Ponder》を《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》でキャッチして土地2枚目を出すのが更に1ターン遅れた分で勝ち。メインまで待てば1枚掘れる枚数多くて島に辿り着いてたのに勿体無いねという話に。その結果論を抜きにしても、青赤相手にはさっと焼かれてしまうデルバーを敢えて即変身させる意味は然程ない。
G2:デルバーがブロッカーとして大活躍。《はらわた撃ち/Gut Shot》を忍者をブロック後の《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》に打たれるというやり取りを3回やったこともあり、アドバンテージはこちらが得つつ、相手のライフは勝手に削れていく。その後こちらはデルバーに嵐縛り2、相手はゴーレム2にデルバーに嵐縛りにフェアリーいっぱい、という形でお互い攻撃を通せない膠着状態に入った。完全に動けなくなる前に強引に嵐縛りで突撃してライフを削っておいたので、ゆったり構えてカウンターを引き込んだ上で稲妻をポイッ。
以上、6-1でトップ8のシングルエリミネーション進出。基本的に6-1まではほぼ確定で、5-2の場合オポ最上位か2番ならというラインのようだ。
準々決勝:ボロス
https://www.mtggoldfish.com/deck/961739#online
G1:ボロス相手の一番きついパターン、先手を取られて《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》を出されて《金切るときの声/Battle Screech》が通る、で圧敗。文章をほぼ使いまわしたが実際これが一番きついパターンなので仕方なし。
G2:嵐縛りを巡るカウンター合戦に敗北してもうダメだぁ……と絶望しかけるが、そこで出てきたのが《道の探求者/Seeker of the Way》。白統治者なら完全敗北していたがこれならまだなんとか。とは言うもののドローが思わしくなく、最終手段としてカウンターを2枚構えた上で忍者を素出し。嵐縛りのカウンター合戦の際に相手のハンドの火力が消耗していたこともあり、これが生き残って攻撃を通し続けて勝ち。
G3:《紅蓮破/Pyroblast》を避けつつ占い師と嵐縛りを通してアド差で優位に立って忍者まで繋げて勝ち。
MOでは滅多に見ることのない"gg, gl next"というチャットを送ってくれるナイスガイだった。
準決勝:青黒コン
https://www.mtggoldfish.com/deck/961736#online
平均的リストとはかなり変わった構築であるのが分かると思う。《はね返り/Recoil》3枚、《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》1枚、そしてメインの《払拭/Dispel》2枚。《払拭/Dispel》は実際計算が狂ったので非常に強かった。他2種類は見てないが、ここまで来れたのならば効果的だったのだろう。Recoilが一気に値上がりしてて笑う。
G1:いい感じに占い師が繋がったこともあり、残り1マナでのアンコウに対しての《対抗呪文/Counterspell》を《払拭/Dispel》で消されるサプライズもあったが勝利。
G2:相手は占い師スカ、こちらは《噴出/Gush》を打ったら手札に土地が6枚(場には3枚)となる盛大なマナフラッドでお互い息切れ。次のターンに土地を引かれて《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》のFBで忍者が殺されてもダメ、もちろんブロッカーや除去でもダメ、もう駄目だぁ、という局面で忍者で引き込んだ《渦まく知識/Brainstorm》はレガシーを青く染めるに相応しいカードパワーを発揮して勝ち。
決勝:ボロス
R3の相手へのリベンジなるかという所。
G1:相手が3マナでストップ。その間に悪党を引いたことで手札のスプライト2枚が俄然使いやすくなる。ただし、キャントリップアーティファクトを打ち消して遅らせてはいるものの、こちらは盛大にマナフラッドしていて決め手を欠く間に土地に辿り着かれてしまう。その後はお互いグダグダやっていたが、占い師でライブラリを掘ったお陰で忍者に辿りつき、アドバンテージを活かして勝ち。
G2:相手がアーティファクトを引かなかった&赤マナがタップインだらけだったので、《紅蓮破/Pyroblast》が来ない内に殺意の嵐縛り連打。片方が残った所に相手がダメ元で《宮殿の歩哨/Palace Sentinels》を出してきたので、ありがたく統治者は貰いつつ《雪崩し/Skred》でそれ自体は除去。土地を戻しつつの飛行連打も両方処理、で勝ち。
リストを見るに《錬金術師の薬瓶/Alchemist’s Vial》を1枚減らしてその分を《虹色の断片/Prismatic Strands》や電謀に充てている、安定性をやや犠牲にしてエルフへのガードを上げた形のリストのようなので、その悪い所がよりによって決勝で出てしまったのが彼の不運だろう。R3と逆でなくてよかった。
そんなこんなで優勝賞品の500 Play Points, 100 Treasure Chests, and 1 non-foil set of the most recent Standard-legal setをゲット。チケ換算で350チケ相当。ちなみに準優勝だと240チケ。
大会の所要時間は7時間半。スイスドローだけなら5時間半。長いのも辛いが時間帯が辛すぎる。Wotcの本社がある西海岸時間を基準として考えるのは仕方ないが、「Challenge面白かったよ、日本人プレイヤーにも興味持ってる人沢山居るし、第何週は何時開催、翌週はその6時間後とかっていった風にして地球上の様々な地域から参加できるようにするわけにはいかないのか、もちろんプレイヤー数に応じての重み付けはしてくれて結構」と前回の参加後に意見投書した所、「意見ありがとう!開発部に伝えておくね」と返信が帰って来たものの、その後「あの件はどうなったの」というメールを送っても返信がないので残念ながら時間帯が変更される見込みはないだろう。悲しい。むしろ午前2時(当時)から午前3時になって悪化してるし。どの道日本からはよほどの気合を入れないと参加できないという点では差がないとも言えるが。
優勝で満足したし、大会自体にも、その後睡眠を立て直すことにも大変疲れたので次回参加は当分先にたまたま都合が合って気が向けばという所。
終わりに謝辞を。
数々のプレイミスをしながらも決勝まで連れて行ってくれたデッキである青赤氷雪デルバーについてまず3人、デッキの基礎を構築したkungfutressさん、そして調整の過程で大変参考になった、ichusukaさん、夏目さんに感謝します。
また、Pauperについての記事がある数々の個人ブログの著者の方々にも感謝致します。とりわけシミてくさん、すずくまさん、surucucuさんのお三方のブログはPauperを始めた頃に熱心に読み、大変勉強になりました。
本ブログの記事は読み手として想定しているのが僕自身になっているため、説明不足の雑文が多いかと思いますが、そんなものでも読んでくださる方、参考になったと仰ってくださる方にもとてもありがたく思っています。
今後ともよろしくお願いします。
一番肝心なのがこの話だ。土地を引きすぎた、よしブレストで戻そう。
ここまではいい。問題はここから先だ。
残念ながら、MTGにおける勝利条件は相手より多量のハンドを抱えてニコニコしていることではないので、
・ 優位な手札の質をボードに還元する
・ コンボに繋げる
だいたいこのどちらかが求められる。
後者の使い方ができるのがウィー=ゼロックス、不屈の部族コンボである。これらのデッキは、前項で挙げた参考記事の使い方3. より引用すると
こういう局面をPauper環境のデッキには珍しく能動的に作り出せる。故に《渦まく知識/Brainstorm》を強い形で使いやすいと言えるだろう。
では、前者の使い方をすることになるフェアデッキではどういう形にすれば強いのか?以下が筆者の考える条件だ。
1. ハンドに引きすぎた土地を温存したいので、展開に多量の土地を必要としない
2. 《渦まく知識/Brainstorm》を使う過程でテンポを失うために劣勢になりやすいボードを捲れる軽くて強い除去がある
3. シナジーを上手く発揮するとデッキパワーが飛躍的に高まる構成になっている
3. は一見話が飛躍しているように見えるため説明すると、1.の制約上デッキ全体が押しなべて軽くなるが、相手より弱いカードを並べているだけでは勝てないので何かしらで上回る工夫が要るということ。そのためにPauperで現実的なのがこれだ。シナジーを分断されてしまいそうな時は《渦まく知識/Brainstorm》でライブラリに戻って貰う選択もできる。
黒の軽い除去は汎用性が低くて弱いため、青黒デルバーには2. が欠けており、テンポデッキなのにテンポが悪いという致命的な構造になっている。123を全て満たすのが青赤氷雪であり、故にこのデッキはフェアデッキとしては相当に《渦まく知識/Brainstorm》を強く使える。
単純に「引きすぎた土地を戻せてブレスト強いよね」もいいのだが、Pauperでは《渦まく知識/Brainstorm》に関係してくる様々な制約の都合上、全てのデッキで使って同じ強さを発揮できるわけではないということを意識しておくとより《渦まく知識/Brainstorm》を活かした構築をできるだろう。
ここまではいい。問題はここから先だ。
残念ながら、MTGにおける勝利条件は相手より多量のハンドを抱えてニコニコしていることではないので、
・ 優位な手札の質をボードに還元する
・ コンボに繋げる
だいたいこのどちらかが求められる。
後者の使い方ができるのがウィー=ゼロックス、不屈の部族コンボである。これらのデッキは、前項で挙げた参考記事の使い方3. より引用すると
「この局面さえしのげば返しで勝てる!」と言う瞬間において、《渦まく知識/Brainstorm》は《Ancestral Recall》とほぼ同じカードと化す。返しで勝てるのだからライブラリーの質が落ちようとライブラリートップが無駄ヅモになろうとどうでも良い訳で、間違いなくその瞬間こそが《渦まく知識/Brainstorm》の「旬」だと言えるだろう。
こういう局面をPauper環境のデッキには珍しく能動的に作り出せる。故に《渦まく知識/Brainstorm》を強い形で使いやすいと言えるだろう。
では、前者の使い方をすることになるフェアデッキではどういう形にすれば強いのか?以下が筆者の考える条件だ。
1. ハンドに引きすぎた土地を温存したいので、展開に多量の土地を必要としない
2. 《渦まく知識/Brainstorm》を使う過程でテンポを失うために劣勢になりやすいボードを捲れる軽くて強い除去がある
3. シナジーを上手く発揮するとデッキパワーが飛躍的に高まる構成になっている
3. は一見話が飛躍しているように見えるため説明すると、1.の制約上デッキ全体が押しなべて軽くなるが、相手より弱いカードを並べているだけでは勝てないので何かしらで上回る工夫が要るということ。そのためにPauperで現実的なのがこれだ。シナジーを分断されてしまいそうな時は《渦まく知識/Brainstorm》でライブラリに戻って貰う選択もできる。
黒の軽い除去は汎用性が低くて弱いため、青黒デルバーには2. が欠けており、テンポデッキなのにテンポが悪いという致命的な構造になっている。123を全て満たすのが青赤氷雪であり、故にこのデッキはフェアデッキとしては相当に《渦まく知識/Brainstorm》を強く使える。
単純に「引きすぎた土地を戻せてブレスト強いよね」もいいのだが、Pauperでは《渦まく知識/Brainstorm》に関係してくる様々な制約の都合上、全てのデッキで使って同じ強さを発揮できるわけではないということを意識しておくとより《渦まく知識/Brainstorm》を活かした構築をできるだろう。
Pauperにおける《渦まく知識/Brainstorm》①カードの性質
2018年2月21日 Pauperレガシーブレスト論は数あるが、Pauperだと組み合わせられるカードの問題で気を使った運用を要求されるので正直読んでもあまり参考にはならない。
そもそもの使い方からして、Pauperでは相手選択式のハンデスは滅多に飛んでこないのでハンドを隠す役割はないも同然、奇跡は環境に1種類しかないし組み合わせて使うかと言われると疑問、というわけで特定のカードをトップに置く使い方はそう強くはないのでそうそう実行するプレイではない。
ただし、この記事はカードとしての本質について大変秀逸な説明をしているので必読。以下はこの記事を読んでいることを前提として進める。
さて、Pauper環境でのこのカードの最大の問題点は前借りした未来の返済を踏み倒す手段が弱いということ。より詳細に言えば、
返済の踏み倒しにはマナ消費を要求されて、その分ボードに干渉できない
ということだ。
フェッチによるシャッフルとしてタップインの《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》系を使う場合、アンタップインの土地と比較した時はそのターンに1マナ支払っているのと等しいため実質的にはこれにもマナは必要とされている。
これにより発生するテンポロスはPauper環境では無視できないものがある。
具体的なデッキを例として挙げよう。
《渦まく知識/Brainstorm》を4枚使う数少ないデッキの一つが青黒デルバーだ。このデッキは以下2つの要素の採用によってライブラリーをリフレッシュしている。
・トップに積んだ不要牌を《思考掃き/Thought Scour》、《留意/Mental Note》で墓地に送る
・多色故にフェッチランドを採用しておりシャッフルする
そして青黒デルバーが4枚《渦まく知識/Brainstorm》を採用できる理由は、これらの動きがアンコウに向けてのマナ加速となるためテンポロスを擬似的に無視できるという点にある。
このデッキ構造は本当に良くできているのだが、2018年2月現在、青黒デルバーはメタの一線上には居ないデッキである。
それは何故かと考えると、このテンポロスの無視はあくまで擬似的なものに過ぎず、
・毎回そう都合よくアンコウが駆けつけてくるわけもない
・アンコウを出すことがそこまで有効でないデッキもある
・アンコウに何らかの手段で対処されることもある
等で、現実的にはこのテンポロスは結構な頻度で展開の遅れとして響き、序盤に強烈な展開をするデッキ(主にアグロ)への勝率の悪さの原因となってしまうからだ。
というわけで、《思案/Ponder》や《定業/Preordain》のような打ちっぱなしでいいキャントリップと違い、《渦まく知識/Brainstorm》は強く使うのに一手間かける必要がある。その「一手間」がPauper環境では弱いため、《渦まく知識/Brainstorm》をデッキの中核に据えてしまうと最終的なデッキの完成形はさして強くはなくなる。
では何故使うのか?
Pauperは低マナ域におけるやり取りに相当程度比重を置いたデッキが多く、それらはゲームが長引くと余剰マナの使い道に困る。また、コモンはマナ域が上がっても相応に強くなってはいかず、1枚で強烈にアドバンテージを稼ぐようなカードもあまりないので、とにかく軽くて強いカードを詰め込んだ構造のデッキが多い。
自然、そうしたデッキは中盤以降マナフラッドに苦しむことになる。これを1枚で劇的に解決できる(こともある)《渦まく知識/Brainstorm》は、いくら相方となるフェッチが弱かろうが、テンポが悪かろうが、採用に値するカードだと言える。
そもそもの使い方からして、Pauperでは相手選択式のハンデスは滅多に飛んでこないのでハンドを隠す役割はないも同然、奇跡は環境に1種類しかないし組み合わせて使うかと言われると疑問、というわけで特定のカードをトップに置く使い方はそう強くはないのでそうそう実行するプレイではない。
ただし、この記事はカードとしての本質について大変秀逸な説明をしているので必読。以下はこの記事を読んでいることを前提として進める。
渦まく知識の使い方 ネタ蒔きの徒然草
http://43458.diarynote.jp/200905100158003828/
さて、Pauper環境でのこのカードの最大の問題点は前借りした未来の返済を踏み倒す手段が弱いということ。より詳細に言えば、
返済の踏み倒しにはマナ消費を要求されて、その分ボードに干渉できない
ということだ。
フェッチによるシャッフルとしてタップインの《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》系を使う場合、アンタップインの土地と比較した時はそのターンに1マナ支払っているのと等しいため実質的にはこれにもマナは必要とされている。
これにより発生するテンポロスはPauper環境では無視できないものがある。
具体的なデッキを例として挙げよう。
《渦まく知識/Brainstorm》を4枚使う数少ないデッキの一つが青黒デルバーだ。このデッキは以下2つの要素の採用によってライブラリーをリフレッシュしている。
・トップに積んだ不要牌を《思考掃き/Thought Scour》、《留意/Mental Note》で墓地に送る
・多色故にフェッチランドを採用しておりシャッフルする
そして青黒デルバーが4枚《渦まく知識/Brainstorm》を採用できる理由は、これらの動きがアンコウに向けてのマナ加速となるためテンポロスを擬似的に無視できるという点にある。
このデッキ構造は本当に良くできているのだが、2018年2月現在、青黒デルバーはメタの一線上には居ないデッキである。
それは何故かと考えると、このテンポロスの無視はあくまで擬似的なものに過ぎず、
・毎回そう都合よくアンコウが駆けつけてくるわけもない
・アンコウを出すことがそこまで有効でないデッキもある
・アンコウに何らかの手段で対処されることもある
等で、現実的にはこのテンポロスは結構な頻度で展開の遅れとして響き、序盤に強烈な展開をするデッキ(主にアグロ)への勝率の悪さの原因となってしまうからだ。
というわけで、《思案/Ponder》や《定業/Preordain》のような打ちっぱなしでいいキャントリップと違い、《渦まく知識/Brainstorm》は強く使うのに一手間かける必要がある。その「一手間」がPauper環境では弱いため、《渦まく知識/Brainstorm》をデッキの中核に据えてしまうと最終的なデッキの完成形はさして強くはなくなる。
では何故使うのか?
Pauperは低マナ域におけるやり取りに相当程度比重を置いたデッキが多く、それらはゲームが長引くと余剰マナの使い道に困る。また、コモンはマナ域が上がっても相応に強くなってはいかず、1枚で強烈にアドバンテージを稼ぐようなカードもあまりないので、とにかく軽くて強いカードを詰め込んだ構造のデッキが多い。
自然、そうしたデッキは中盤以降マナフラッドに苦しむことになる。これを1枚で劇的に解決できる(こともある)《渦まく知識/Brainstorm》は、いくら相方となるフェッチが弱かろうが、テンポが悪かろうが、採用に値するカードだと言える。
イクサランの相克省エネレビューPauper仕様
2018年1月7日 PauperDNは画像がロクに貼れない化石サービスなので何か他の手段をと考えた時手軽そうなのがTwitterだった。とりあえずモーメントを試してみるが見た目はうーん……編集は楽、というかTwitterなので書くのが楽。画像サイズ調整出来ないのかな。
一応書いてみたものがこちら。
https://twitter.com/i/moments/949656254799953921
一応書いてみたものがこちら。
https://twitter.com/i/moments/949656254799953921
初出時のメタゲームから見る青赤パズルの起源
2017年10月27日 Pauper久しぶりに戦ってふと思い出したのでまた忘れてしまわないうちに。
こうした紹介のおかげか、実績の割に案外知名度のあるデッキであるようだし紹介しておくことに多少の意味はあるだろう。
初出はこれ。製作者はmlovboさん。
https://www.mtggoldfish.com/deck/533387#online
当時の最終型がこれ。非常に重要な変化なので是非こちらのリストも見て欲しい。
https://www.mtggoldfish.com/deck/551549#online
さて、このデッキがノンクリーチャーなのには明確な理由がある。当時のメタゲーム状況から僕が推測する分にはだが。というのも、2016年夏以降のPauperリーグのメタゲームは、
青赤ドレイク VS 他の雑多なデッキ(主に高速なアグロデッキ)
↓
ドレイクが禁止で消滅
↓
ドレイク環境の名残でアグロが多数を占める環境となる
↓
そこをメタったアグロカルドーサが覇権を握る
↓
カルドーサを食い物にするため生まれた2つの新デッキ、青黒ネズミと青赤コントロールが興隆
という流れで展開していた。この時点で2016年末。
ここで起こったのが、2つ(カルドーサも含めると3つ)のデッキに共通する、「重めだがcipでアドバンテージを獲得するクリーチャーを持つ」という特徴を意識して、《霊魂放逐/Remove Soul》系のカウンターの採用が増えるという変化だ。
そこへ殴り込みをかけたのがこのデッキで、
・青くて遅めのデッキなら必須採用だった《熟考漂い/Mulldrifter》を不採用
・フィニッシャーには当初《オジュタイの召喚/Ojutai’s Summons》、後に《双角の連続襲撃/Flurry of Horns》を採用
という、クリーチャーを中心に回るPauper界では革新的な構造で《霊魂放逐/Remove Soul》系を腐らせていた。
それでいて、自身が潤沢に《除外/Exclude》を使うことで、ソーサリータイミングのcipクリーチャーによるアドバンテージ獲得を許さないという方向性を持っているのは当時の最終型のリストが雄弁に語っている通り。
青赤パズルは元々、cipクリーチャーに偏った環境を制するために作られたコントロールメタのコントロールだったと言っていいだろう。
Q. ところで今使うならどういう形に?
A. 正直2017年10月末現在では《除外/Exclude》や《霊魂放逐/Remove Soul》が大量積みされていることはまずないので、ノンクリにする必要が全くない。《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》の存在もあるし、《熟考漂い/Mulldrifter》の場に2/2飛行を出しつつ2ドローという頭おかしい性能を捨てる程の魅力が今《パズルの欠片/Pieces of the Puzzle》にあるかというとそうでもないだろう。コントロールなのに赤の防御円で即詰みする致命的な構造からも脱却できるし、素直に青いアドバンテージクリーチャー達を採用していい。
ただし、《除外/Exclude》大量積みという方向はそれなりに有望だと見ている。統治者型になったボロスはクリーチャーのカウンターによる対処が今までよりも更に重要になったし、そのボロスをマナベースで押しつぶす多色トロンはやはりcipクリーチャーに激しく依存している。それらを狩る方向性としてパーミ系のコントロールは悪くないと思う。
ただ一つ残る問題は、その方向性は青黒でやるべきことだということだ。理由は別の話になるのでまた別項で。
ストンピィに勝つ!!!! 青赤パズルはどうですか?
http://mtgsugarless.hatenablog.com/entry/2017/04/26/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%A3%E3%81%AB%E5%8B%9D%E3%81%A4%21%21%21%21_%E9%9D%92%E8%B5%A4%E3%83%91%E3%82%BA%E3%83%AB%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B%EF%BC%9F
こうした紹介のおかげか、実績の割に案外知名度のあるデッキであるようだし紹介しておくことに多少の意味はあるだろう。
初出はこれ。製作者はmlovboさん。
https://www.mtggoldfish.com/deck/533387#online
当時の最終型がこれ。非常に重要な変化なので是非こちらのリストも見て欲しい。
https://www.mtggoldfish.com/deck/551549#online
さて、このデッキがノンクリーチャーなのには明確な理由がある。当時のメタゲーム状況から僕が推測する分にはだが。というのも、2016年夏以降のPauperリーグのメタゲームは、
青赤ドレイク VS 他の雑多なデッキ(主に高速なアグロデッキ)
↓
ドレイクが禁止で消滅
↓
ドレイク環境の名残でアグロが多数を占める環境となる
↓
そこをメタったアグロカルドーサが覇権を握る
↓
カルドーサを食い物にするため生まれた2つの新デッキ、青黒ネズミと青赤コントロールが興隆
という流れで展開していた。この時点で2016年末。
参考:
青黒ネズミ(青黒フリッカー)
https://www.mtggoldfish.com/deck/521412#online
リーグの結果から観測する分にはこのアーキタイプはこの人が祖。
青赤コントロール
https://www.mtggoldfish.com/deck/539939#online
*メインから《本質の散乱/Essence Scatter》を2枚採用している
ここで起こったのが、2つ(カルドーサも含めると3つ)のデッキに共通する、「重めだがcipでアドバンテージを獲得するクリーチャーを持つ」という特徴を意識して、《霊魂放逐/Remove Soul》系のカウンターの採用が増えるという変化だ。
そこへ殴り込みをかけたのがこのデッキで、
・青くて遅めのデッキなら必須採用だった《熟考漂い/Mulldrifter》を不採用
・フィニッシャーには当初《オジュタイの召喚/Ojutai’s Summons》、後に《双角の連続襲撃/Flurry of Horns》を採用
という、クリーチャーを中心に回るPauper界では革新的な構造で《霊魂放逐/Remove Soul》系を腐らせていた。
それでいて、自身が潤沢に《除外/Exclude》を使うことで、ソーサリータイミングのcipクリーチャーによるアドバンテージ獲得を許さないという方向性を持っているのは当時の最終型のリストが雄弁に語っている通り。
青赤パズルは元々、cipクリーチャーに偏った環境を制するために作られたコントロールメタのコントロールだったと言っていいだろう。
Q. ところで今使うならどういう形に?
A. 正直2017年10月末現在では《除外/Exclude》や《霊魂放逐/Remove Soul》が大量積みされていることはまずないので、ノンクリにする必要が全くない。《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》の存在もあるし、《熟考漂い/Mulldrifter》の場に2/2飛行を出しつつ2ドローという頭おかしい性能を捨てる程の魅力が今《パズルの欠片/Pieces of the Puzzle》にあるかというとそうでもないだろう。コントロールなのに赤の防御円で即詰みする致命的な構造からも脱却できるし、素直に青いアドバンテージクリーチャー達を採用していい。
ただし、《除外/Exclude》大量積みという方向はそれなりに有望だと見ている。統治者型になったボロスはクリーチャーのカウンターによる対処が今までよりも更に重要になったし、そのボロスをマナベースで押しつぶす多色トロンはやはりcipクリーチャーに激しく依存している。それらを狩る方向性としてパーミ系のコントロールは悪くないと思う。
ただ一つ残る問題は、その方向性は青黒でやるべきことだということだ。理由は別の話になるのでまた別項で。
Pauper Challenge参加記録
2017年10月25日 Pauper一度参加したいと常々思っていたので、時間が取れた10/23に前日昼寝をした上で参加してみた。73名参加のスイス7R+8名での決勝シングルエリミネーション。6Rで終わるものだと完全に思い込んでいたので、7R目が始まった時点で大変驚いた。
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pauper-challenge-2017-10-23
https://www.mtggoldfish.com/tournament/pauper-challenge-10942638#paper
金魚の方はプレイヤー名を「pilot」と表記してくれていて少し嬉しい。
結果としては予選6-1でシングルエリミネーションに進出するも、初戦で切られて敗退、ベスト8止まり。負けた2つはともにボロスで実に悔しい。
当たった相手は、
R1:(見た範囲では)青赤黒トロン
https://www.mtggoldfish.com/deck/795479#paper
恐らくこれのコピーもしくは多少のアレンジ程度。
R2:黒コン(昔からある信心型)
R3:ボロス(シングルエリミにも進出したmlovboさん、この人は予選ラウンド6-0からの最後6-1なのでトップだった)
https://www.mtggoldfish.com/deck/803587#paper
ここで一つ負け。G1で最近《電謀/Electrickery》はメインに無いからとケアを怠って壊滅して負け、G2は《真紅の見習い僧/Crimson Acolyte》で負け。今後標準搭載されるなら極めて厳しいサイドカードだと感じる。
R4:青赤パズル
G1で、ブロック指定後停止するのチェックが外れていて、折角前ターンにカウンター合戦でタップアウトさせたにも関わらず忍術し損ねる痛恨のミス。G2,G3は取ったものの際どい勝利になってしまった。
R5:ボロス
ボロスキティ相手は、サイド後も含めるとカルドーサ時代なら60-40、統治者型が主になってやや苦しくなった現在でも55-45位には青赤側が有利だという認識。
R6:青単デルバー
https://www.mtggoldfish.com/deck/803604#paper
G1はダイスロールで勝った上でスプライトが2枚手札に居たので勝ち。G2では以前書いたサイドを実行し、忍者抜きのメリットで序盤の防戦は安定。ただし中盤優位に立った所から勝ち切る点には少し課題を感じたので、やはり全抜きは良くないかな?とも思う。
元々、お互いが土地とクリーチャーをずらずらと並べた上で盛大にマナフラッドするようなゲームになると青単の方が少しだけ有利(カウンターの枚数、ゴーレムの存在、《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》の存在)な気がするので、忍者2程度は後手でも欲しいかも。このマッチではゴーレムの対処に成功し、最後のライフをデルバーと一緒に殴って削りきり。
R7:青黒フリッカー
いつの間にか全く入賞しないデッキになっているが、青赤デルバー的にはあまり当たりたくはない相手。G1はたまたま対抗呪文を3枚引いた所相手の《熟考漂い/Mulldrifter》連打と噛み合って勝ち。G2は《水流破/Hydroblast》+《払拭/Dispel》でテンポ良く神官を守られて忍者の攻撃を通せずに負け。G3は飛行で殴りきり。ラストターンに《見栄え損ない/Disfigure》を喰らうリスクこそあったが、《死の重み/Dead Weight》を既に見ていたので採用枚数は多くないと見て、1マナオープンの相手にスプライトを素出し×2で飛行2点を追加して勝ち。
実際採用数は1枚のみだったようだ。
https://www.mtggoldfish.com/deck/803591#paper
準々決勝:ボロス
https://www.mtggoldfish.com/deck/803586#paper
G1で長引いた上で負け。G2で統治者を崩せず、「無理に統治者を奪っても相手ライフを削りきる前に自ライブラリが尽きる可能性高」という状況に。しょうがないのでライブラリアウトを狙うが、G3で時間内に勝たないといけないプレッシャーに追われてミスして負け。状況が既に厳しいのでミスがなくとも負けていた可能性も高いが、寿命が縮んだのは間違いない。
AM2時開始、準々決勝終了時点で9時。長丁場で疲れた。
当たり運はまぁ悪くない部類だったのだろう。ストンピィや親和の類も出場は当然していたようだが、大量に居るボロスが序盤でそれらを喰ってくれた結果、オポ上位にはそれらが来なかったようだ。
上位リストの中では、mlovboさんのリストが最もPauper Challengeに合わせて洗練されたものと感じた。《赤の防御円/Circle of Protection: Red》を切っている分バーンには弱いが、そもそもわざわざ25チケを費やした上でバーンを回す単調な6時間を過ごしたい人はそう多くはないだろう。リーグで活きる回転が早い利点が完全に死ぬし。
このリストは、メインの《電謀/Electrickery》、サイドの《真紅の見習い僧/Crimson Acolyte》により、ミラーを強く意識していることが伺える。まぁ準決勝でミラーで負けてるんだけども。
前回Challengeでの優勝といい、今回の入賞数といい、ボロスがメタゲーム的に良いポジションに居るのは確かなようだ。ボロスのミラーマッチを意識して、今後のボロスで《真紅の見習い僧/Crimson Acolyte》のサイド採用が増えていくならば、青赤デルバー側不利に傾いていくため、何かしらの対抗策が必要となると思われる。
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pauper-challenge-2017-10-23
https://www.mtggoldfish.com/tournament/pauper-challenge-10942638#paper
金魚の方はプレイヤー名を「pilot」と表記してくれていて少し嬉しい。
結果としては予選6-1でシングルエリミネーションに進出するも、初戦で切られて敗退、ベスト8止まり。負けた2つはともにボロスで実に悔しい。
当たった相手は、
R1:(見た範囲では)青赤黒トロン
https://www.mtggoldfish.com/deck/795479#paper
恐らくこれのコピーもしくは多少のアレンジ程度。
R2:黒コン(昔からある信心型)
R3:ボロス(シングルエリミにも進出したmlovboさん、この人は予選ラウンド6-0からの最後6-1なのでトップだった)
https://www.mtggoldfish.com/deck/803587#paper
ここで一つ負け。G1で最近《電謀/Electrickery》はメインに無いからとケアを怠って壊滅して負け、G2は《真紅の見習い僧/Crimson Acolyte》で負け。今後標準搭載されるなら極めて厳しいサイドカードだと感じる。
R4:青赤パズル
G1で、ブロック指定後停止するのチェックが外れていて、折角前ターンにカウンター合戦でタップアウトさせたにも関わらず忍術し損ねる痛恨のミス。G2,G3は取ったものの際どい勝利になってしまった。
R5:ボロス
ボロスキティ相手は、サイド後も含めるとカルドーサ時代なら60-40、統治者型が主になってやや苦しくなった現在でも55-45位には青赤側が有利だという認識。
R6:青単デルバー
https://www.mtggoldfish.com/deck/803604#paper
G1はダイスロールで勝った上でスプライトが2枚手札に居たので勝ち。G2では以前書いたサイドを実行し、忍者抜きのメリットで序盤の防戦は安定。ただし中盤優位に立った所から勝ち切る点には少し課題を感じたので、やはり全抜きは良くないかな?とも思う。
元々、お互いが土地とクリーチャーをずらずらと並べた上で盛大にマナフラッドするようなゲームになると青単の方が少しだけ有利(カウンターの枚数、ゴーレムの存在、《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》の存在)な気がするので、忍者2程度は後手でも欲しいかも。このマッチではゴーレムの対処に成功し、最後のライフをデルバーと一緒に殴って削りきり。
R7:青黒フリッカー
いつの間にか全く入賞しないデッキになっているが、青赤デルバー的にはあまり当たりたくはない相手。G1はたまたま対抗呪文を3枚引いた所相手の《熟考漂い/Mulldrifter》連打と噛み合って勝ち。G2は《水流破/Hydroblast》+《払拭/Dispel》でテンポ良く神官を守られて忍者の攻撃を通せずに負け。G3は飛行で殴りきり。ラストターンに《見栄え損ない/Disfigure》を喰らうリスクこそあったが、《死の重み/Dead Weight》を既に見ていたので採用枚数は多くないと見て、1マナオープンの相手にスプライトを素出し×2で飛行2点を追加して勝ち。
実際採用数は1枚のみだったようだ。
https://www.mtggoldfish.com/deck/803591#paper
準々決勝:ボロス
https://www.mtggoldfish.com/deck/803586#paper
G1で長引いた上で負け。G2で統治者を崩せず、「無理に統治者を奪っても相手ライフを削りきる前に自ライブラリが尽きる可能性高」という状況に。しょうがないのでライブラリアウトを狙うが、G3で時間内に勝たないといけないプレッシャーに追われてミスして負け。状況が既に厳しいのでミスがなくとも負けていた可能性も高いが、寿命が縮んだのは間違いない。
AM2時開始、準々決勝終了時点で9時。長丁場で疲れた。
当たり運はまぁ悪くない部類だったのだろう。ストンピィや親和の類も出場は当然していたようだが、大量に居るボロスが序盤でそれらを喰ってくれた結果、オポ上位にはそれらが来なかったようだ。
上位リストの中では、mlovboさんのリストが最もPauper Challengeに合わせて洗練されたものと感じた。《赤の防御円/Circle of Protection: Red》を切っている分バーンには弱いが、そもそもわざわざ25チケを費やした上でバーンを回す単調な6時間を過ごしたい人はそう多くはないだろう。リーグで活きる回転が早い利点が完全に死ぬし。
このリストは、メインの《電謀/Electrickery》、サイドの《真紅の見習い僧/Crimson Acolyte》により、ミラーを強く意識していることが伺える。まぁ準決勝でミラーで負けてるんだけども。
前回Challengeでの優勝といい、今回の入賞数といい、ボロスがメタゲーム的に良いポジションに居るのは確かなようだ。ボロスのミラーマッチを意識して、今後のボロスで《真紅の見習い僧/Crimson Acolyte》のサイド採用が増えていくならば、青赤デルバー側不利に傾いていくため、何かしらの対抗策が必要となると思われる。
Pauperトロンを考える① 相手のタイプ分け
2017年10月23日 Pauper コメント (2)11/1参考リスト更新に伴って改訂
2017年10月現在、Pauper環境でトロンを使うデッキは3種類に分類される。
1. ムラーサトロン
2. ディンローヴァトロン
3. ティムールトロン
1.はイゼットロン及び青赤ポストの流れを汲む、青赤重コントロールに《予言のプリズム/Prophetic Prism》による色マナを活かして《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》や《神秘の指導/Mystical Teachings》をタッチしたもの。
参考リスト:
https://www.mtggoldfish.com/deck/793156#paper
2. はディンローヴァの恐怖により誕生したデッキで、これを《記憶の壁/Mnemonic Wall》ととも《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》で使いまわすことでハーフロックすることを目指している。1. と異なり、相手クリーチャーの除去をほぼせず、多めに取った《一瞬の平和/Moment’s Peace》で軽減して完成まで耐える方式。昔エクステンデッドにあった青緑トロンの系列と言える。
参考リスト:
https://www.mtggoldfish.com/deck/809904#paper
3. は無色トロンタッチ各色、とでも言うのが適切なデッキ。一応、メインとなるタッチ先が緑青赤の3色なのでティムールと呼ばれているものの、色マナを大量投入したマナフィルターのアーティファクトに頼り、そのドロー力を活かして重生物や《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》を探して叩きつける構成になっている。
参考リスト:
https://www.mtggoldfish.com/deck/787819#paper
3. はエイトグを封殺する《ファングレンの匪賊/Fangren Marauder》をメインに採用する都合上、親和に対して相当強いのが特色だが、マナフィルターを叩かれると脆く、青単デルバーへの相性はかなり悪かった。
親和に対しては強いが、元々そう良くはなかったストンピィ相手の相性が、《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》による強化で悪くなったり、バーンの速度が上がったりでメタ的に苦しくなったものと思われる。
参考リスト:
https://www.mtggoldfish.com/deck/808878#paper
正直今ではほぼ見ないデッキなので気にしないでもいいと思うと書いていたが、どうも最近《不憫なグリフ/Wretched Gryff》メイン4積みの構成で復活したようだ。思わずダルっと声が出そうな感じ。(青赤での)対戦経験が少ないので現在のこのデッキについてはよく分からない。
2017年10月現在、Pauper環境でトロンを使うデッキは3種類に分類される。
1. ムラーサトロン
2. ディンローヴァトロン
3. ティムールトロン
1.はイゼットロン及び青赤ポストの流れを汲む、青赤重コントロールに《予言のプリズム/Prophetic Prism》による色マナを活かして《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》や《神秘の指導/Mystical Teachings》をタッチしたもの。
参考リスト:
https://www.mtggoldfish.com/deck/793156#paper
2. はディンローヴァの恐怖により誕生したデッキで、これを《記憶の壁/Mnemonic Wall》ととも《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》で使いまわすことでハーフロックすることを目指している。1. と異なり、相手クリーチャーの除去をほぼせず、多めに取った《一瞬の平和/Moment’s Peace》で軽減して完成まで耐える方式。昔エクステンデッドにあった青緑トロンの系列と言える。
参考リスト:
https://www.mtggoldfish.com/deck/809904#paper
3. は無色トロンタッチ各色、とでも言うのが適切なデッキ。一応、メインとなるタッチ先が緑青赤の3色なのでティムールと呼ばれているものの、色マナを大量投入したマナフィルターのアーティファクトに頼り、そのドロー力を活かして重生物や《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》を探して叩きつける構成になっている。
参考リスト:
https://www.mtggoldfish.com/deck/787819#paper
3. はエイトグを封殺する《ファングレンの匪賊/Fangren Marauder》をメインに採用する都合上、親和に対して相当強いのが特色だが、マナフィルターを叩かれると脆く、青単デルバーへの相性はかなり悪かった。
親和に対しては強いが、元々そう良くはなかったストンピィ相手の相性が、《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》による強化で悪くなったり、バーンの速度が上がったりでメタ的に苦しくなったものと思われる。
参考リスト:
https://www.mtggoldfish.com/deck/808878#paper
正直今ではほぼ見ないデッキなので気にしないでもいいと思うと書いていたが、どうも最近《不憫なグリフ/Wretched Gryff》メイン4積みの構成で復活したようだ。思わずダルっと声が出そうな感じ。(青赤での)対戦経験が少ないので現在のこのデッキについてはよく分からない。
Pauperの親和について
2017年9月24日 Pauper60枚デッキで土地25と言われた時、そのデッキはどんなデッキだという印象を持つだろうか。筆者個人としては、土地を順調に伸ばしたいコントロールなのだろうと思う。
軽量ドローに乏しい近年のスタンダードのコントロールデッキでは、5~6マナまで安定して伸びることを重視し、25~26採用するのが主流のようだ。
タイトルである親和とこれがどう繋がるのかというと、親和はマナフィルターのキャントリップを8枚採用した上で、マナソースを土地+バネ葉で20枚程。更に9割位太鼓を叩くのが役目の《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk》を2枚程度採用している。
つまり、キャントリップによるデッキ圧縮分を除くと、22/52がマナ関連。
これを60枚デッキ比率にしたものが25/60だ。
この数字を見ると、
Pauperの親和はかなりマナフラッドしやすいデッキである
ことが分かる。《物読み/Thoughtcast》のドロー分は入れてない計算でこれ。
において、親和は2マナランドを大量投入したビッグマナだと捉えたのはこれが理由だ。ビッグマナというデッキタイプの弱点は、少数の脅威のみに適切に対処されること。サイドプランが上記記事のようになった理由はこの考えに基づいている。
このサイドプランを採用したのは8月以降で、それ以降の対親和戦績は7勝1敗と大きく勝ち越している。
相手の重大なプレイミスという、あまり起こらないであろう事象で拾ったゲームのマッチで負けていたとしても6-2。(事故は差し引く必要がないと思う。親和はマナスクリューを頻繁に起こすデッキなので)
それまでが6勝6敗で五分だったのと比較すると大幅な改善と言っていい。
死とスレスレになるシビアなゲームが多いため、たまたまこれまでが都合のいい引きをしていただけで、あっさり反転して負け越す可能性も十分あるだろうが、プレイしての感触として「これならサイド後2ゲーム連取を現実的にできるかも」と感じている。
軽量ドローに乏しい近年のスタンダードのコントロールデッキでは、5~6マナまで安定して伸びることを重視し、25~26採用するのが主流のようだ。
タイトルである親和とこれがどう繋がるのかというと、親和はマナフィルターのキャントリップを8枚採用した上で、マナソースを土地+バネ葉で20枚程。更に9割位太鼓を叩くのが役目の《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk》を2枚程度採用している。
参考リスト:
https://www.mtggoldfish.com/deck/767733#paper
つまり、キャントリップによるデッキ圧縮分を除くと、22/52がマナ関連。
これを60枚デッキ比率にしたものが25/60だ。
この数字を見ると、
Pauperの親和はかなりマナフラッドしやすいデッキである
ことが分かる。《物読み/Thoughtcast》のドロー分は入れてない計算でこれ。
対親和
http://85160.diarynote.jp/201709042106239273/
において、親和は2マナランドを大量投入したビッグマナだと捉えたのはこれが理由だ。ビッグマナというデッキタイプの弱点は、少数の脅威のみに適切に対処されること。サイドプランが上記記事のようになった理由はこの考えに基づいている。
このサイドプランを採用したのは8月以降で、それ以降の対親和戦績は7勝1敗と大きく勝ち越している。
相手の重大なプレイミスという、あまり起こらないであろう事象で拾ったゲームのマッチで負けていたとしても6-2。(事故は差し引く必要がないと思う。親和はマナスクリューを頻繁に起こすデッキなので)
それまでが6勝6敗で五分だったのと比較すると大幅な改善と言っていい。
死とスレスレになるシビアなゲームが多いため、たまたまこれまでが都合のいい引きをしていただけで、あっさり反転して負け越す可能性も十分あるだろうが、プレイしての感触として「これならサイド後2ゲーム連取を現実的にできるかも」と感じている。
アイコニックマスターズその2
2017年9月13日 Pauper
・暴走の先導
ようやくスリヴァーさんがTier2.5位にはなれる(戻れる)んやなって……
エルフの受ける恩恵の方がずっと大きいから下位互換でしょって声を否定するのは不可能だけれど、森の妖精っていうより羽虫なイメージ(偏見)のMTGのエルフよりも使いたいと思う種族が居る。
スリヴァーは部族ウィニーとしては相当程度全体除去に耐性がある部類なので、エルフが流行って対策として軽量全体除去が大量に積まれるならば浮上の目はなくもない。
・ジェスの盗人
このカードは、《二人組の見張り番/Tandem Lookout》+《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》コンボが1枚に集約され、しかもある程度固くなったと捉えることができる。
クリーチャー環境のPauperで、相手のクリーチャーに除去を打ってればアドが取れて、統治者よりも低リスクというのは活躍を期待するに十分なスペックかと。
青赤で上記の連中と併用してどれかは生き残るんじゃない?作戦もよし、青黒で統治者と一緒に使いつつ《エヴィンカーの正義/Evincar’s Justice》をぶっ放すのもよし。
夢が広がる、ただし60枚にまとめきるのは難しい、という感じ。
ようやくスリヴァーさんがTier2.5位にはなれる(戻れる)んやなって……
エルフの受ける恩恵の方がずっと大きいから下位互換でしょって声を否定するのは不可能だけれど、森の妖精っていうより羽虫なイメージ(偏見)のMTGのエルフよりも使いたいと思う種族が居る。
スリヴァーは部族ウィニーとしては相当程度全体除去に耐性がある部類なので、エルフが流行って対策として軽量全体除去が大量に積まれるならば浮上の目はなくもない。
・ジェスの盗人
このカードは、《二人組の見張り番/Tandem Lookout》+《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》コンボが1枚に集約され、しかもある程度固くなったと捉えることができる。
クリーチャー環境のPauperで、相手のクリーチャーに除去を打ってればアドが取れて、統治者よりも低リスクというのは活躍を期待するに十分なスペックかと。
青赤で上記の連中と併用してどれかは生き残るんじゃない?作戦もよし、青黒で統治者と一緒に使いつつ《エヴィンカーの正義/Evincar’s Justice》をぶっ放すのもよし。
夢が広がる、ただし60枚にまとめきるのは難しい、という感じ。
アイコニックマスターズその1:ジェイスの幻
2017年9月12日 Pauper
能動的に相手の墓地を貯められる実用圏内のPauperリーガルのカードは残念ながら《思考掃き/Thought Scour》のみ。両方のライブラリーを削る系ならなんかいいのないかなと思って検索したがロクなのがない。
この時点でこのカードの使い途は2つに限られる。
①長期戦を挑むコントロールで、10枚勝手に貯まった頃にフィニッシャーとして出す
ブロッカーとしては10枚貯まる時期が不安定なので微妙。1/1飛行のブロッカー性能が役に立つとは思わない。そういうデッキでフィニッシャー枠に何枚も割けるわけがないから相討ちしてる場合じゃないし、相討ちしてもいい位に序盤に1/1飛行を固め引いたら負けゲームの可能性が高い。
地上を《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》を並べて止めて上から悠々と、というのは一見魅力的に思えるが、正直素直に《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》を使った方がいいのではないか。
カラーパターンが青黒に限られず、青赤でも使えるというのは一応セールスポイントと言える。青赤でヘビーコントロールを組んだ時、青黒比で何かいいことあるのか?というのは……
ウィニー潰しに特化したコントロールを組みたいならという感じ。対親和はゴリラがあっても素の相性が悪くなる分青黒より悪いでしょと思う。
対コントロールミラー用のサイドボードとしては一応ありな性能。軽いのでカウンターを構えつつ出すのも容易、除去、特に最大の脅威《破滅の刃/Doom Blade》が減るので5/5になってさえしまえば無敵状態と、割と素直に強い。
②ライブラリーアウトが主軸のデッキでアクセントに使う
要するにターボフォグ。
しかし、除去を基本しないターボフォグで10枚相手の墓地が貯まる=多少ライブラリアウトが進んでいるのが前提、となる。その条件で欲しいのは5/5のフィニッシャーなのか?という疑問が。
番外:
①と②が組み合わさったデッキでこのタイプの青黒コンがある。
https://www.mtggoldfish.com/deck/724286#paper
クリーチャー枠のフィニッシャーが欲しければ素直にアンコウを使おう、で終わってしまいたいが、《エヴィンカーの正義/Evincar’s Justice》で焼けない《尖塔のゴーレム/Spire Golem》が主軸の青単デルバーに抵抗したいのならありなのかも知れない。装備品込みでも突破されないし、バウンスされても再キャストが苦にならないのは強い。
この時点でこのカードの使い途は2つに限られる。
①長期戦を挑むコントロールで、10枚勝手に貯まった頃にフィニッシャーとして出す
ブロッカーとしては10枚貯まる時期が不安定なので微妙。1/1飛行のブロッカー性能が役に立つとは思わない。そういうデッキでフィニッシャー枠に何枚も割けるわけがないから相討ちしてる場合じゃないし、相討ちしてもいい位に序盤に1/1飛行を固め引いたら負けゲームの可能性が高い。
地上を《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》を並べて止めて上から悠々と、というのは一見魅力的に思えるが、正直素直に《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》を使った方がいいのではないか。
カラーパターンが青黒に限られず、青赤でも使えるというのは一応セールスポイントと言える。青赤でヘビーコントロールを組んだ時、青黒比で何かいいことあるのか?というのは……
ウィニー潰しに特化したコントロールを組みたいならという感じ。対親和はゴリラがあっても素の相性が悪くなる分青黒より悪いでしょと思う。
対コントロールミラー用のサイドボードとしては一応ありな性能。軽いのでカウンターを構えつつ出すのも容易、除去、特に最大の脅威《破滅の刃/Doom Blade》が減るので5/5になってさえしまえば無敵状態と、割と素直に強い。
②ライブラリーアウトが主軸のデッキでアクセントに使う
要するにターボフォグ。
しかし、除去を基本しないターボフォグで10枚相手の墓地が貯まる=多少ライブラリアウトが進んでいるのが前提、となる。その条件で欲しいのは5/5のフィニッシャーなのか?という疑問が。
番外:
①と②が組み合わさったデッキでこのタイプの青黒コンがある。
https://www.mtggoldfish.com/deck/724286#paper
クリーチャー枠のフィニッシャーが欲しければ素直にアンコウを使おう、で終わってしまいたいが、《エヴィンカーの正義/Evincar’s Justice》で焼けない《尖塔のゴーレム/Spire Golem》が主軸の青単デルバーに抵抗したいのならありなのかも知れない。装備品込みでも突破されないし、バウンスされても再キャストが苦にならないのは強い。
ローグデッキに勝手に感想
2017年3月12日 Pauper コメント (2)ほっとくとそのうち流れて見るのが面倒になるので。
https://www.mtggoldfish.com/deck/572141#online
RGマッドネス。
なんで61枚なのかはよく分からない。
フーリガンメインに2枚取ったり、サイドに呪い取ったりは正直謎だけど、
多分マッドネスデッキの基本的な方向性はこれが正解なんだと思う。
(前に低マナ重視のデッキ自分で作って暫くリーグに潜ってたけど4-1~2-3って感じだった)
https://www.mtggoldfish.com/deck/571203#online
RG。これはちょっと良くわかんない。
Pauper環境において3/4って手間かけて出したい程強いサイズじゃないし。
2/3と4/5は強いけど、3/4は微妙。
https://www.mtggoldfish.com/deck/582149#online
ソウルシスターズ+ゴンド。
トークンいっぱい+Holdout Settlementに加え、無色マナを許容できるデッキなので
Ash Barrensを上手く使えそうに見える。綺麗なマナベースだと思った。
https://www.mtggoldfish.com/deck/572138#online
トロンにリスティックの円を使ったやつ。Pauperリーグになってから結果を出したのはこれが初めてらしい。(これとメイン同じリストが5-0してた)
Daily時代はなくもなかった模様。
以前、リスティックの円を採用したトロンの存在を知った時は大変感心したが、その後主流になる気配がないってことはどっか難しい所があるんだろうね。まぁぱっと見でも白白しんどそうなのは分かる。
https://www.mtggoldfish.com/deck/572143#online
Zooと呪禁をミックスしてる。EMA前にあった5C呪禁の流れを汲んでると言えなくもないのかな。エンチャント破壊食らっても戦えるとも言えるし、どっちも半端に見えるとも言える。
https://www.mtggoldfish.com/deck/572141#online
RGマッドネス。
なんで61枚なのかはよく分からない。
フーリガンメインに2枚取ったり、サイドに呪い取ったりは正直謎だけど、
多分マッドネスデッキの基本的な方向性はこれが正解なんだと思う。
(前に低マナ重視のデッキ自分で作って暫くリーグに潜ってたけど4-1~2-3って感じだった)
https://www.mtggoldfish.com/deck/571203#online
RG。これはちょっと良くわかんない。
Pauper環境において3/4って手間かけて出したい程強いサイズじゃないし。
2/3と4/5は強いけど、3/4は微妙。
https://www.mtggoldfish.com/deck/582149#online
ソウルシスターズ+ゴンド。
トークンいっぱい+Holdout Settlementに加え、無色マナを許容できるデッキなので
Ash Barrensを上手く使えそうに見える。綺麗なマナベースだと思った。
https://www.mtggoldfish.com/deck/572138#online
トロンにリスティックの円を使ったやつ。Pauperリーグになってから結果を出したのはこれが初めてらしい。(これとメイン同じリストが5-0してた)
Daily時代はなくもなかった模様。
以前、リスティックの円を採用したトロンの存在を知った時は大変感心したが、その後主流になる気配がないってことはどっか難しい所があるんだろうね。まぁぱっと見でも白白しんどそうなのは分かる。
https://www.mtggoldfish.com/deck/572143#online
Zooと呪禁をミックスしてる。EMA前にあった5C呪禁の流れを汲んでると言えなくもないのかな。エンチャント破壊食らっても戦えるとも言えるし、どっちも半端に見えるとも言える。
そういやこういうの可能だったんだなって小技
2017年1月6日 Pauper多分そのうち忘れるので備忘録。
自分の若き狼(攻撃済み)に除去を撃ってチャンプブロッカーを調達。
実戦では対ウィーゼロックスでやった。
自分の若き狼(攻撃済み)に除去を撃ってチャンプブロッカーを調達。
実戦では対ウィーゼロックスでやった。
mlovboさんの新作がかっこいい
2016年12月25日 Pauper コメント (2)https://www.mtggoldfish.com/deck/533387#online
まだリストを見ただけで一人回ししてすら居ないけど、美しさを感じる。
前回のリストより圧倒的に人類の言語っぽいから見る気になる
「この方向性が今の環境では強い」のは理解できるが、
それをこういう形として落とし込めるのは、
カードプール上の限界を見極めて(多分)
何を妥協せずインスタントスピードで行うべきなのかの取捨選択を行った結果(多分)
こうなったのだろう。構築力に感嘆する他ない。
改めて一つ前のだいぶ際物よりのデッキを見ると結構これの成果物って面が大きいのかな。
実験精神は大事だ。
https://www.mtggoldfish.com/deck/519766#online
まだリストを見ただけで一人回ししてすら居ないけど、美しさを感じる。
「この方向性が今の環境では強い」のは理解できるが、
それをこういう形として落とし込めるのは、
カードプール上の限界を見極めて(多分)
何を妥協せずインスタントスピードで行うべきなのかの取捨選択を行った結果(多分)
こうなったのだろう。構築力に感嘆する他ない。
改めて一つ前のだいぶ際物よりのデッキを見ると結構これの成果物って面が大きいのかな。
実験精神は大事だ。
https://www.mtggoldfish.com/deck/519766#online
パウパーメタゲーム推移(2016/12/16)から考える
2016年12月18日 Pauper コメント (1)http://blog.gathermo.com/metagame/pauper/KLD/11.html
前回との比較があって、デッキの勢いが分かりやすくていいね。
しかしカルドーサへの食いつきが凄いなこれ。
https://www.mtggoldfish.com/tournament/pauper-league-2016-12-15#online
を見ると平日で10デッキ掲載(これは盛況で大変いいこと)中半分カルドーサっておいおい。
デルバーでサイド後2戦取れる辺り、慣れてない人も飛びついててそこに隙を見いだせる
感じはするけど、そのうちそういう人らもデッキに慣れていくわけで。
そうなると気になるのがストンピィの将来。今週の入賞数もの凄く少ないし、
このまま沈んでいってしまうのでは。
前EMA期でのストンピィでの対カルドーサ戦略としては、
「シラナ+吠え群れ完成させれば後はらくしょーっすよ、
複数ブロックされた時に巨大化系合わせて笑えばいい」
を目標にしていたが、ときの声を標準採用されると
シラナは何がしたいのか分からないカードになってくる。
対トークンの定番としてはトランプルだが、
ガラクの仲間以外の実用的トランプル持ちは緑には居ない。
期待の新戦力、機体でなんとかできるのか……?でもあれ重いんだよなぁ。
3マナで強化は分かるけど、3マナで出して次から速攻だよ!と言われてもちょっと。
前回との比較があって、デッキの勢いが分かりやすくていいね。
しかしカルドーサへの食いつきが凄いなこれ。
https://www.mtggoldfish.com/tournament/pauper-league-2016-12-15#online
を見ると平日で10デッキ掲載(これは盛況で大変いいこと)中半分カルドーサっておいおい。
デルバーでサイド後2戦取れる辺り、慣れてない人も飛びついててそこに隙を見いだせる
感じはするけど、そのうちそういう人らもデッキに慣れていくわけで。
そうなると気になるのがストンピィの将来。今週の入賞数もの凄く少ないし、
このまま沈んでいってしまうのでは。
前EMA期でのストンピィでの対カルドーサ戦略としては、
「シラナ+吠え群れ完成させれば後はらくしょーっすよ、
複数ブロックされた時に巨大化系合わせて笑えばいい」
を目標にしていたが、ときの声を標準採用されると
シラナは何がしたいのか分からないカードになってくる。
対トークンの定番としてはトランプルだが、
ガラクの仲間以外の実用的トランプル持ちは緑には居ない。
期待の新戦力、機体でなんとかできるのか……?でもあれ重いんだよなぁ。
3マナで強化は分かるけど、3マナで出して次から速攻だよ!と言われてもちょっと。
Pauperの面白かった所
2016年10月2日 Pauper相互干渉が健全に成り立ってる所が良かったですね。勿論過去形です。
そういう意味で、相手の除去をどう躱す、ブロックをどう躱す、逆に相手に殺されないようにどうしのぐ、とプレイ中に考えることがそこそこ多いストンピィが好きでした。こういう形のストンピィが生存できるフォーマットはもうPauperしかないので凄く楽しかったです。
現環境はそのストンピィミラーですら、そういう要素が限りなく薄いスカージゲーになってしまうことが多いので正直もう駄目かなぁって感じがします。
そんなわけで、お疲れ様でした。
そういう意味で、相手の除去をどう躱す、ブロックをどう躱す、逆に相手に殺されないようにどうしのぐ、とプレイ中に考えることがそこそこ多いストンピィが好きでした。こういう形のストンピィが生存できるフォーマットはもうPauperしかないので凄く楽しかったです。
現環境はそのストンピィミラーですら、そういう要素が限りなく薄いスカージゲーになってしまうことが多いので正直もう駄目かなぁって感じがします。
そんなわけで、お疲れ様でした。
引き揚げデルバーVSストンピィ
2016年8月26日 Pauper観測範囲では
デルバー5-ストンピィ1。
自分でデルバー側を使って対ストンピィ4勝1敗、
自分でストンピィ側を使ってデルバーに負けて1敗。
自分がデルバー側でのストンピィへの負けは、
・メイン後手。先手だったらストンピィにはほぼ勝ち確だけど後手だと遅いかな、という初手をキープして追いつけず
・サイド先手でノーランドでダブマリして勝ちようがなし
ストンピィ側では、
・メインを《腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak》を《巣の侵略者/Nest Invader》の落とし子トークンにつけるような展開になったがギリギリ勝利。
・デルバー即変転でライフが押し込まれ、《怨恨/Rancor》でスプライト釣って《はらわた撃ち/Gut Shot》でカウンターを目論んだら、ブロックされなかった場合デルバー3+ゴーレム2体で7点食らって死ぬじゃん、ということに《怨恨/Rancor》をプレイした後に気づく痛恨のミス。
それでもしょうがないので攻めてゴーレムを1体撃墜するも、返しのターンに《引き揚げ/Withdraw》で場が崩壊して負け。
まぁ他のバウンスでも十分ライフレース負けてたとは思うが。
・先手、イラクサ+スカルガン2、森4で少し悩んでキープし、順調に森を引き続けて無事死亡
G2で、
「おおWithdrawじゃないか、良いカードだよね、使われてるの見て嬉しいよ」
「あんたのリスト参考にしたわー」
「あれアンチストンピィとして組んだんだよねーハハハ」
とか喋りつつ綺麗に負けるという。まぁ展開的にWithdrawが他のバウンスでも負けてたんじゃないかと思うけど、くやしい。
ただまぁ参考にしてもらえるのは嬉しいものです。相手4-0してたし、5-0で掲載されてくんないかな。
追記:無事に5-0した模様でめでたい、勿論自分がその1勝を献上してるのは悔しいが。
デルバー5-ストンピィ1。
自分でデルバー側を使って対ストンピィ4勝1敗、
自分でストンピィ側を使ってデルバーに負けて1敗。
自分がデルバー側でのストンピィへの負けは、
・メイン後手。先手だったらストンピィにはほぼ勝ち確だけど後手だと遅いかな、という初手をキープして追いつけず
・サイド先手でノーランドでダブマリして勝ちようがなし
ストンピィ側では、
・メインを《腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak》を《巣の侵略者/Nest Invader》の落とし子トークンにつけるような展開になったがギリギリ勝利。
・デルバー即変転でライフが押し込まれ、《怨恨/Rancor》でスプライト釣って《はらわた撃ち/Gut Shot》でカウンターを目論んだら、ブロックされなかった場合デルバー3+ゴーレム2体で7点食らって死ぬじゃん、ということに《怨恨/Rancor》をプレイした後に気づく痛恨のミス。
それでもしょうがないので攻めてゴーレムを1体撃墜するも、返しのターンに《引き揚げ/Withdraw》で場が崩壊して負け。
まぁ他のバウンスでも十分ライフレース負けてたとは思うが。
・先手、イラクサ+スカルガン2、森4で少し悩んでキープし、順調に森を引き続けて無事死亡
G2で、
「おおWithdrawじゃないか、良いカードだよね、使われてるの見て嬉しいよ」
「あんたのリスト参考にしたわー」
「あれアンチストンピィとして組んだんだよねーハハハ」
とか喋りつつ綺麗に負けるという。まぁ展開的にWithdrawが他のバウンスでも負けてたんじゃないかと思うけど、くやしい。
ただまぁ参考にしてもらえるのは嬉しいものです。相手4-0してたし、5-0で掲載されてくんないかな。
追記:無事に5-0した模様でめでたい、勿論自分がその1勝を献上してるのは悔しいが。
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