DN界でなんちゃらからレガシーを~が流行ってるみたいなので折角だからと。

と言いつつも、正直全然オススメできる選択肢ではないので、クロパが好きな方でもとりあえず青単を使ってください。

青単はマナベースでストレスを抱えることがなく、やることに一貫性があり、何をされるとまずいのかが明確で、デッキ相性での有利不利がある程度はっきりはしてしまうものの十分に強力なデッキです。MOだとDazeがちょっと高いですが、一応なくてもなんとかならなくはないですし、氷雪土地という汎用性皆無のパーツにチケを費やすことになる青赤氷雪よりも損した感は少ないはずです。

青単でPauper環境に存在する各種デッキの強みと弱みに慣れ、自分の使うカードの特性を把握した上で青赤氷雪に移行すれば、氷雪のG1におけるメインプランであるDelver-Go戦略の運用は予習済みなので問題なく使えますし、その他のプランを選択すべき状況が見えやすくなります。

氷雪はマナベースを凄まじく弱体化させて、必然的に速度を落とすことと引き換えに対応力を増し、プランを相手次第で選べるようにしたデッキなので、実質的にはテンポデッキの殻を被ったコントロールデッキです。マッチごとに何をすべきかを把握していないと、極めて不出来なテンポデッキとしか感じられないでしょう。

これはMTG自体への習熟度が高く、他環境で極めて優秀な成績を残せるプレイヤーでも例外ではないと思います。

サンプル:
A Pauper Adventure by Pascal Maynard
https://www.massdrop.com/talk/3508/a-pauper-adventure?utm_source=linkshare&referer=undefined

>I was seriously disappointed by the manabase here, you lose lots of tempo by not being able to cast Counterspell or Lightning Bolt on curve and by lacking the mana to chain cantrips.
(リストを使ってくれたのは嬉しいです、結論はともかく)


このブログで紹介している、サイド後に大きく速度を変えたりするプランは、何度かメインそのままの構成でサイド後も対戦してみて、相手の何がきついのか、どこを意識しながらプレイするといいのかを把握していないとあまり役に立ちません。

結論として改めて述べると、青単で環境と自分のカードに慣れてから青赤氷雪を使うべきです。更に言うなら、青単の前にワンクッション、ストンピィを経由しておくのがいいです。Pauperは他構築環境と違い、デッキが安いので乗り換えが非常に簡単です。その点を活かさない手はないと思います。

------以下は体験談------

Pauperリーグ実装を受け、僕が本格的にPauperを始めようと思った時に最初に手に取ったのは青黒デルバーでした。「このデッキだけ明らかに使ってるカードがレガシー級で超強そうじゃん!」という理由での選択でしたが、見事に負け散らかし、減りゆくチケットに凹みました。

ゴブリンに当たるたびに負けていたので、当時のメタにあっていなかったのも原因の一つでしょうが、僕自身の腕、具体的には環境の理解が全然足りていなかったのが最大の問題だったと思います。そしてクロックパーミというアーキタイプはそういうプレイヤーが使うと無限にミスを連打し、勝ちは夢物語になってしまいます。

そこで方針を転換し、まずは自分のやることが明確なアグロ、ストンピィを選択。さらに、自分のプレイミスが発生しうる局面を減らすことと、入ってないのに警戒してもらえるのが一番効率いいという八十岡プロ理論を意識し、当時標準採用だったジャイグロ系を減らして、代わりに扱いが明確な《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》を大量投入しました。

この調整が青単とストンピィが2トップだった当時のメタに非常に良く適合していたのもあり、勝てる→勝って得たPPでリーグをはしご→やってるうちに環境の理解が進む→他のデッキを使っても勝てる、と好循環を形成して今に至ります。

「環境の理解」と「自デッキの理解」が足りていない状態で、マナベースに不安を抱え、発生する選択肢の量が膨大な青赤氷雪を使ってしまうと、程度の差こそあれ、これと似たようなことが多分起こります。

この話は別段氷雪に限らず、オリジナルデッキでPauperをやろうという人にも応用可能です。まずそれなりに実績があり、やることが分かりやすいデッキで環境に慣れておかないと、いざ自作デッキで挑んで負けた時に、デッキに問題があるのか、自分の腕に問題があるのかの区別が付きません。

ストンピィは、《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》以後はプレイで悩む必要性がかなり減っていますが、それでもかつての対話デッキの残滓はあります。程々に悩み、ぶっぱでも結構勝てる、そしてされると嫌な相手の動きが明確で、かつその知識に応用が効きやすいという環境把握の練習用には極めて良いバランスのデッキだと思います。

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mw

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